-マテリアライズのアディティブ・マニュファクチャリング技術をシーメンスのNXに完全統合
-製品設計と3Dプリンターとのシームレスなクローズド・ループ環境を実現
-シーメンスの包括的なアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションを強化
シーメンスとマテリアライズは、成長著しいアディティブ・マニュファクチャリング(以下AM、いわゆる3Dプリンティング)を活用したものづくりにおける設計から製造までのプロセスを効率化するために、マテリアライズのAM技術をシーメンスのNX(TM)に統合しました。この新しいソリューションは、マテリアライズの定評ある技術を活用して、粉末床溶融結合法や材料噴射法による3Dプリンティング・プロセスに適したCADモデルをCAD/CAM/CAEの統合ソフトウェアであるNXで精密かつ完全に作成できるようにします。その結果、製品設計の完了から3Dプリンティングによる製品の完成までの期間を30%以上短縮することができます。2017年1月6日にマテリアライズから発表された両社の業務提携の成果として、シーメンスの製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェアのビジネスユニットであるシーメンスPLMソフトウェアがグローバルなセールス・チャネルを介してこの統合ソリューションを販売することとなります。
シーメンスPLMソフトウェアの製造エンジニアリング・ソフトウェア担当シニア・バイスプレジデントのZvi Feuerは、「本日の発表は、両社のお客様がアディティブ・マニュファクチャリングを生産方式の主流に据えるための非常に大きな前進を意味するものです。これまでのアディティブ・マニュファクチャリング・プロセスは、2つの別々のシステム、すなわち製品の設計システムとその設計を3Dプリンティング用に準備するシステムの2種類を使用する必要がありました。そのため、2つのシステム間でデータの変換エラーや連想性の欠如といった問題が発生し、時間の浪費とミスの誘因。これらの問題を一掃することで、アディティブ・マニュファクチャリングは生産ツールとして広く受け入れられ、適用が拡大するように支援してまいります」と述べています。
NXは、世界で最も広く使用されているデジタル製品開発アプリケーションであり、自動車、航空機、船舶、コンシューマー製品、医療機器、産業機械などのさまざまな業界にわたり高度な製品の設計に使用されています。
同様に、Materialise Magics 3D Print Suiteの技術は、最終部品製造に一般的に採用されている粉末床溶融結合法や材料噴射法などのAMプロセスを可能にして、プロトタイピング・レベルの技術から量産レベルの技術へのAMの進化を加速させます。
本日発表されたソリューションは、NXとマテリアライズのラティス・テクノロジーとを連想性を維持してシームレスに結合して、構造設計、3Dネスティング、ビルド・トレーの準備をサポートし、AMのためのプロセッサ・フレームワークを構築します。これにより、データの翻訳と変換を不要にして、デジタルの製品設計モデルの変更を3Dプリント・ジョブに自動的かつ連想性を維持して反映できるようになります。その結果、モデルの精度と品質が向上し、設計から生産までのプロセスを大幅に短縮します。
マテリアライズのエグゼクティブ・バイスプレジデントのJohan Pauwels氏は、「アディティブ・マニュファクチャリングは、航空宇宙やヘルスケアといった規制の厳しい業界にも使用され、今や現実のものとなっています。私たちはシーメンスとマテリアライズの両社のソリューションを統合することで、設計からエンジニアリング、部品製造に至るワークフローを最適化し簡素化しています。当社はこの25年間、ニュートラルなソリューションをバックボーンにしてアディティブ・マニュファクチャリングの技術の限界を押し上げてきました。シーメンスは大規模な製造業の環境を知り尽くし、またアディティブ・マニュファクチャリングをビジネス・プロセスの主流に据えれば、より良い製品を作れるという、当社と同じ信念を持っているため、パートナーを組めたことを大変嬉しく思っています」と述べています。
最初のソリューションは、NXの最新バージョン(NX 11.0.1)にAM用の新しいモジュールを追加することで利用できます。
マテリアライズについて
マテリアライズの25年以上にわたる業界経験を活かした多様な3Dプリント関連事業とソフトウェア製品は、3Dプリント産業全体のバックボーンを形成。そのオープンで柔軟なソリューションは医療、自動車、航空宇宙、アート、デザイン、消費者製品など様々な分野の企業が革新的な方法で3Dプリントを応用し、より良く健康な世界を作るのに役立てられています。本社をベルギーに、支社を世界中に構えるマテリアライズは、業界内最大のソフトウェア開発チームと世界最大級の3Dプリント施設を兼ね備えた組織です。
シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットで、PLM(製品ライフサイクル管理)とMOM(製造オペレーション管理)のソフトウェア、システムおよび関連サービスにおいて世界をリードするグローバル・プロバイダーです。これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供し、1,500万ライセンス以上のソフトウェアの販売実績を上げています。米国テキサス州プラノを本拠地とし、数多くのお客様と協働して各種産業向けソフトウェア・ソリューションを提供しています。これによりお客様がイノベーションを実現し、世界中で競争優位性を常に確保できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細は www.siemens.com/plmにてご覧いただけます。
シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界200カ国以上で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。
さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2016年9月30日を期末とする2016年度における売上は796億ユーロ、営業利益は56億ユーロでした。2016年9月末現在の全世界の社員数は351,000人です。シーメンスに関する詳細はwww.siemens.comにてご覧いただけます。
注意:SiemensおよびSiemensのロゴはSiemens AGの登録商標です。NXは、米国およびその他の国におけるSiemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。
この資料は2017年4月11日に米国テキサス州PLANOおよびベルギー・ルーベンより発表されたシーメンスとマテリアライズの共同プレスリリースを翻訳したものです。