複数のITモデルの採用に関してヘルスケア関連企業が他業界を追い越し、採用率は全業界の平均である60%を上回る73%に
Nutanix Inc.(本社:米国カリフォルニア州、プレジデント兼CEO: Rajiv Ramaswami 以下、Nutanix)は本日、企業によるクラウドの採用状況を測定した、第6回目となる「Nutanix Enterprise Cloud Index (ECI) 」のヘルスケア業界における調査結果を発表しました。調査によると、ヘルスケア関連企業の間ではハイブリッド・マルチクラウドの採用が急増しており、多くの企業はITモダナイゼーションへの投資を拡大しています。
今年のヘルスケア業界向けのECIレポートによると、ヘルスケア業界におけるハイブリッド・マルチクラウドモデルの使用は、今後1~3年間で倍増する見通しです。AIを有効活用しつつ、セキュリティリスクを軽減し、持続可能性を高めるため、ヘルスケア関連企業のIT部門の意思決定者は、ITインフラストラクチャーのモダナイズという新たな課題に直面しています。
ヘルスケア関連企業は、複雑な管理に陥りやすい保護医療情報(PHI)を大量に取り扱っており、医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA)などの法規制を遵守する必要があります。異なる環境間のアプリケーションやデータの移行という複雑な作業に対し、あらゆる業界の企業が苦戦している中、ハイブリッド・マルチクラウドソリューションはヘルスケア関連企業に対し、業務の簡素化、患者の転帰の改善、臨床医の生産性の向上を支援するなど、重要なメリットを提供します。今年のECIレポートによると、ヘルスケア関連企業によるハイブリッド・マルチクラウド運用モデルの採用率は、昨年の6%から10%増の16%となりました。昨年の導入は他業界と比べて遅れを取ったものの、ヘルスケア業界は今や全業界の水準と肩を並べています(15%)。
Nutanixの米国ヘルスケア部門セールス担当シニアディレクターのScott Ragsdaleは、次のように述べています。「テクノロジーの採用にヘルスケア関連企業はこれまで遅れを取ってきましたが、AIとデータのポータビリティの必要性を受け、昨年と比較してもモダナイゼーションは著しく拡大しています。全業界を見ると、今年のECIレポートの回答者の80%は、ITモダナイゼーションへの投資を計画しており、85%は、AIのサポートに特化した投資の拡大を計画中です。こうした傾向はヘルスケア関連企業も同様で、AIや持続可能性といった未来のニーズに備えるべく、今やヘルスケア関連企業は未来志向のITインフラストラクチャーを重視しています。」
今回のヘルスケア業界向けECI調査では回答者に、現在のクラウドの課題や、ビジネスアプリケーションの現在の運用状況と、将来的な運用計画について質問しました。今年のレポートの主な調査結果は、以下の通りです。
- ヘルスケア関連企業は、複数のIT運用モデルの利用を加速させており、混合型のIT環境を導入済み/計画中の割合はいずれも、全世界の業界平均を上回ります。ヘルスケア関連企業のECIの回答者のうち、複数のITモデルを使用していると回答した割合は、昨年の53%から今年は約4分の3(73%)まで増加しました。昨年はヘルスケア業界が全業界の平均を7%下回りましたが、今回は13%上回っています。
- ヘルスケア関連企業のITインフラストラクチャーへの投資に際して、ワークロードのポータビリティとAIのサポートは最優先事項であり、来年の予算もこうした優先事項を反映しています。ヘルスケア業界の回答者は、購買決定を促す最も重要な要素として、AIとプライベートクラウドとパブリッククラウドのインフラストラクチャー間でワークロードを行き来できる柔軟性が、購入意思を促す最も重要な要因としてそれぞれ(17%)挙げており、次いでインフラストラクチャーの潜在的なパフォーマンスの重要性(14%)、データ主権とプライバシー管理への寄与(14%)が挙げられました。
- セキュリティとコンプライアンスの変化と懸念は、企業のアプリケーションを別のインフラストラクチャーに移行させる最大の理由です。ヘルスケア業界(98%)と全業界(95%)の多数の回答者は、過去12カ月間で1つ以上のアプリケーションを移行したと回答しており、クラウド間のシンプルかつ柔軟なワークロードとアプリケーションのポータビリティに対する企業のニーズが高まっています。回答者によると、こうした傾向は主にセキュリティ関連の要件の変化していることが大きな要因となっています
- ヘルスケア業界においてAIは幅広く応用でき、AIは優先事項であると同時に課題とみなされています。ヘルスケア業界のECIの回答者は、AIのサポートをITインフラストラクチャーの購買時の重要な評価基準と考えています。これに加えて、自社のCIO、CTO、経営陣にとって最大の優先事項と考えられる要素のランク付けにおいて、AI戦略の実装は、ヘルスケア業界の回答者の間で第2位に挙げられました(17%)。ヘルスケア関連企業の84%は、AI戦略への投資を来年に拡大すると回答しました。しかし、同じ回答者の大半(82%)は、AIの運用を課題と考えています。
- ヘルスケア関連企業のIT部門の重要課題は、マルチ環境の運用、セキュリティ、持続可能性に関連したものです。ヘルスケア業界のECIの回答者に現在のデータ管理の最大の課題を尋ねたところ、データの保存/使用ガイドラインの遵守と、異種環境間のデータの連携を同じ割合(20%)で重要要因に挙げました。これらに次いで、データセキュリティの課題として、ランサムウェア対策とデータプライバシーの保証がいずれも、回答者の17%によって挙げられました。
第6回目となる今回の調査は、NutanixがVanson Bourneに委託し、2023年12月に、世界各国のITおよびDevOps/プラットフォームエンジニアリング部門の意思決定者1,500名を対象に行ったものです。回答者の属性は多岐にわたり、南北アメリカ、欧州・中東・アフリカ(EMEA)および日本を含めたアジア太平洋(APJ)地域からさまざまな業界・規模の企業が対象となりました。
ヘルスケア業界向け「Nutanix Enterprise Cloud Index」と調査結果についての詳細は、こちらをご覧ください。
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Nutanix Inc.について
Nutanixは、クラウドソフトウェアのグローバルリーダーであり、クラウド間でアプリケーションやデータを運用するための単一プラットフォームを企業に提供しています。Nutanixの活用により、企業は複雑さの軽減と運用の簡素化を実現し、ビジネスの成果に集中することが可能になります。Nutanixはハイパーコンバージドインフラストラクチャーのパイオニアとしての実績をもとに、一貫したシンプルかつコスト効率の高いハイブリッド・マルチクラウド環境の構築を支援し、世界中の企業から高い信頼を獲得しています。詳細については、 www.nutanix.com/jp をご覧ください。または@NutanixJapanより、フォローしてください。