- シーメンスが、統合パートナーとして、フォルクスワーゲンの122の工場における生産システムや、様々な機械メーカーからの装置・設備を効率的にネットワーク化
- データの見える化と分析により、フォルクスワーゲンのさらなる生産性向上の技術的基盤を構築
- フォルクスワーゲンとシーメンスは、機械装置サプライヤーと新機能やサービスを共同開発、将来的に全てのインダストリアル クラウド パートナーが利用可能に
フォルクスワーゲンとシーメンスは、3月29日、シーメンス技術グループがフォルクスワーゲン インダストリアルクラウドに関する統合パートナーになることを、発表しました。シーメンスは、フォルクスワーゲンの122の工場における様々なメーカーの機械装置を、クラウド上で効果的にネットワークするための主要な役割を果たします。それによるデータの見える化、分析はフォルクスワーゲンの工場のさらなる生産性向上の技術的な基盤となります。さらにシーメンスと機械装置のサプライヤーはフォルクスワーゲン インダストリアルクラウドで、MindSphere(マインドスフィア) IoTシステムからのアプリケーションを利用可能にします。加えて、フォルクスワーゲンとシーメンスは機械装置のサプライヤーとともに、インダストリアルクラウドの新機能やサービスを共同開発します;これらは、将来的に全てのパートナーに利用可能になる予定です。フォルクスワーゲン インダストリアルクラウドの開発は順調に進んでいます。
「フォルクスワーゲン インダストリアルクラウドを、全ての参加企業の役に立つデジタル機能を備えたパートナーネットワークとして構築していきます。デジタル化や産業の専門技能に関し、卓越したノウハウの持ち主であるシーメンスを強力なパートナーとして獲得することができ大変嬉しく思っています。」と、ポルシェAG取締役会会長兼フォルクスワーゲンAG取締役会の生産担当役員であるオリバー ブルーメは述べています。
「当社のオープンなIoTプラットフォームMindSphereを活用した、新たなインダストリアルクラウドの開発において、フォルクスワーゲンをサポートでき、光栄です。この目的のため、MindSphereとオートメーションプラットフォームを活用して、機械、生産システム、装置をより効率的にネットワークでつなぎます。このようにしてフォルクスワーゲン、サプライヤー、機械メーカーは生産データのポテンシャルをより効果的に活用できるようになります。生産をより効率的かつ柔軟にし、製品品質をさらに向上することができるでしょう。」とシーメンスAG取締役クラウス ヘルムリッヒは述べています。
シーメンスは、オートメーション、機械や工場のネットワーキング、産業IoTにおける自社の包括的な専門技能をフォルクスワーゲンとの協業に活かしていきます。MindSphereプラットフォームのアプリケーション以外に、Industrial Edge(インダストリアルエッジ)ソリューションも提供されます。これにより、生産データは機械や装置が直接、あるいは生産工程において、インダストリアルクラウドに送信される前に、処理されます。これは複雑な生産工程をさらに最適化し、またフォルクスワーゲン インダストリアルクラウドのデータ品質を向上させます。
例えば、シーメンスとMindSphereパートナーが、メンテナンスサイクルを前もって計算して、最適化した機械の予知的メンテナンスのアプリケーションも提供します。クラウドを介し、これらをフォルクスワーゲンの全ての工場に展開することが可能です。ネットワークでつながっているサプライヤーや機械メーカーにおいても、データ分析により得たナレッジを活用できることにより、フォルクスワーゲンとサプライチェーンの生産環境をより効果的に運営することができます。
フォルクスワーゲン インダストリアルクラウドは、アマゾンウェブサービス(AWS)と共同開発されています。これによりフォルクスワーゲン グループは、生産と物流の切れ目のないデジタル化のための基盤を構築します。長期的には、1,500社以上のサプライヤーが持つ30,000以上の生産拠点を含むフォルクスワーゲンのグローバルなサプライチェーンを網羅する計画です。さらに将来的には、インダストリアルクラウドは他のパートナーも、プラットフォームとして利用可能になります。
本プレスリリースの英語版は、以下のサイトでご覧いただけます:www.siemens.com/press/PR2019030218COEN
【参考資料】本資料はフォルクスワーゲンとシーメンスが2019年3月29日に発表した、プレスリリースを日本語に翻訳したものです。本資料の正式言語はドイツ語と英語であり、その内容および解釈については両言語が優先します。
■ シーメンスAGについて
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業でありつづけています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に、世界中で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界で最も多く提供している企業のひとつであり、効率的な発電および送電ソリューションの主要サプライヤー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューション、ドライブ・ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらに上場子会社であるSiemens Healthineers AGを通じ、シーメンスは、コンピュータ断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像診断装置(MR)などの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、臨床検査および医療情報ITのリーダーでもあります。2018年9月末に終了した2018年度において、継続事業の売上高は830億ユーロ、純利益は61億ユーロでした。2018年9月末時点の全世界の社員数は37万9,000人です。詳しい情報は、http://www.siemens.comにてご覧いただけます。
■ フォルクスワーゲン グループについて
フォルクスワーゲン グループ(本社:ドイツ・ウォルフスブルグ)は、欧州最大の自動車メーカーであり、世界の自動車産業におけるリーディングカンパニーの一つです。当グループは、7か国に本拠を持つ12ブランドで構成されています:フォルクスワーゲン乗用車ブランド、アウディ、セアト、シュコダ、ベントレー、ブガッティ、ランボルギーニ、ポルシェ、ドゥカティ、フォルクスワーゲン商用車ブランド、スカニア、 MAN. 中でも乗用車のポートフォリオは、小型車からラグジュアリーカーまで幅広いレンジを揃えています。また、ドゥカティは二輪車 を提供。中大型商用車セクターの製品には、ピックアップトラックやバス、重量トラックなどを含みます。世界合計664,496人の従業員が、一日平均で44,567台の車両を生産し、またクルマ関連のその他の分野でサービスを提供しています。フォルクスワーゲン グループは、世界153か国で車両販売を行い、2018年は1083万4000台のクルマをお客様にお届けしました。(2017年1074万2000台) 世界の乗用車市場におけるマーケットシェアは、12.3%。西欧の乗用車市場では、22.0%となります。グループ売上高:2018年・2358億ユーロ、2017年 2296億ユーロ 税引後利益:2018年171億ユーロ、2017年170億ユーロ