ラスベガスのサンズ・コンベンション・センターで 2019 年 11 月 19 日(火)〜 21日(木)に開催された 「Autodesk University」 の製品設計および製造についての基調講演では、オートデスク社の社長兼 CEO アンドリュー・アナグノスト(Andrew Anagnost)とビジネス戦略およびマーケティング部門長のグレッグ・ファロン(Greg Fallon)がANSYS 社の CEO アジェイ・ゴパル(Ajei Gopal)氏と共に登壇し、業界の未来についてビジョンを語りました。
アナグノストとゴバル氏は、設計/製造ソフトウェア・プラットフォームにおけるシミュレーション技術の促進を目的とした両社の新たなコラボレーションについて意見を交わしました。これまでにない柔軟性とアジリティによって世界中の専門家によるコンセプト化、設計、イノベーションをサポートします。またアクセシビリティ、相互運用性、ユーザー・エクスペリエンスを改善し、設計や製造に携わる人々の仕事に明るい未来を創造することにコミットします。
両社のパートナーシップは世界中の様々な業界が直面している課題を念頭に形成されています。これにより、パーソナライズド・ソリューションに対する顧客ニーズの増加に始まり、設計から製造までの工程におけるサイロ化の解消など、あらゆる問題に対処することができます。こうしたコネクテッド・ワークフローにより、ユーザーは Autodesk Fusion 360 と ANSYS Mechanical をスムーズに併用し、アイデアを形にするまでの作業を加速することができます。両社はコストパフォーマンスの優れた持続可能なソリューションの提供を最重要課題としており、お客様が市場のトレンドや新たなテクノロジーに迅速に順応、対応することを可能にしています。
特に今回強調したいのが、こうした取り組みがジェネレーティブ デザインにもたらす効果です。この新しいワークフローによって、ユーザーは Fusion 360 のジェネレーティブ デザイン機能を使用して、一連の機能要件、材料、製造基準に従って同時に複数の設計オプションを作成できます。その後、 ANSYS Mechanical を使用して、広範な運用条件や環境要因に応じて継続的にパフォーマンス改善を行うことができるのです。この新しいワークフローは Fusion 360 のスタンドアローン・サブスクリプションまたは総合的な Product Design & Manufacturing Collection(製品設計および製造のコレクション)と、 ANSYS Mechanical のライセンスで利用できます。
ゴパル氏は次のように述べています。「シミュレーション市場のリーダーとして ANSYS は様々な業界のお客様が、最も素晴らしい製品を開発できるようにお手伝いしています。個別のニーズに最適なビジネスとテクノロジーをお客様が選択できるオープン・エコシステムの重要性を認識しています。このテクノロジーと API パートナーシップにより、お客様はオートデスクと ANSYS 製品の間をシームレスに移動することができます。これはオープン・エコシステムに対する私たちのビジョンをさらに進化させたものです。」
アナグノストは次のように述べています。「革新のための機会を真に活用するべき時がきました。これを達成する唯一の方法は、自社だけの取り組みではなく、業界内の他社やパートナーとのコラボレーションです。ANSYS と同様に、オートデスクも次世代の成功に向けた価値の提供、エクスペリエンスや成果の向上を目指しています。」
Autodesk と ANSYS のお客様からは、コラボレーションに関する以下のような声が寄せられています。
コーネル大学工学部長のランス・コリンズ(Lance Collins)氏は次のように述べています。「コーネル大学では、世界クラスの次世代エンジニアを育成し、トレーニングを実施しています。いつか将来、業界に革命を起こすような学生です。 ANSYS とAutodesk、両社のソリューションを授業で使用しており、2 社のコラボレーションを大変歓迎しています。両社の製品を個別に習得するだけでなく、学生たちは両方を一緒に使用してより良い成果を上げ、最終的にはイノベーションをスピードアップできるようになります。」
National Oilwell Varco(NOV)の CTO、ヘーゲ・クバンランド(Hege Kverneland)氏は、次のように述べています。「NOV は石油・ガス業界におけるイノベーションを積極的に推進しています。製品開発と製造プロセスにおけるイノベーションと効率向上のために、オートデスクや ANSYS のようなテクノロジーを活用しています。業界のリーダーであるオートデスクと ANSYS の緊密なコラボレーションによって、設計とエンジニアリングの間の障壁が撤廃されることを期待しています。こうした取り組みによって、 NOV は開発や新しい設計の評価の作業をスピードアップし、新たな製造方法を活用できるようになるでしょう。」