~国内外からの観光客の利便性、快適性を高め、住民サービスのスマート化や迅速な防災対応にも寄与するインフラ基盤を構築~
Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company(NYSE: HPE、米国カリフォルニア州サンタクララ、以下「Aruba」)は本日、佐賀県東松浦郡玄海町(町長 脇山 伸太郎)が、町内主要施設や観光スポットにWi-Fi 6対応のAruba無線LANアクセス・ポイント(以下、AP)を導入し、同町を訪れる国内外からの観光客に向けた高品質な公衆無線LANサービスを整備したと発表しました。また、このWLAN基盤の管理には、遠隔より単一のダッシュボードからクラウドベースで管理・最適化できるAruba Centralが新たに導入されました。
現在、玄海町にある町民会館や観光スポットなどにそれぞれ無線APを導入し、施設にちなんだSSIDを設定して運用されています。利用者はArubaが提供するWeb認証画面(Captive Portal)からアクセスすることで、公衆無線LANサービスを通じてインターネットアクセスできます。総務省公開の無線LAN設置ガイドラインの要件に加え、独自のSSID運用や拠点ごとのサービス提供時間帯、1回当たりの接続上限、1日あたりの利用回数などを柔軟に設定できる環境が整備されました。また同一APに接続している端末同士の通信を禁止するなど必要なセキュリティ機能が追加されています。
町の施設を利用する住民や訪問した観光客の満足度を向上させ、スマートフォンなどの情報端末から町政や観光情報を入手したり発信したりできる環境が整備されたことで、観光客の受け入れ態勢も強化され、住民の公衆無線LANサービスの活用も活性化しました。また、海外からの観光客の利便性を高めるため、Arubaソリューションの特長であるWeb認証画面のカスタマイズ機能を活用し、利用者が最初にアクセスするポータル画面を日本語・英語・韓国語・簡体語・繁体語の5カ国語対応とし、利用者に合わせて言語が自動的に切り替わる環境を実現しました。
さらに、災害に備えて公衆無線LANを無償開放する00000JAPANにも対応し、万一の災害発生時にはAruba Centralを通じて遠隔地からでもすばやくSSIDをオンに切り替えられるようになりました。今回無線LANを構築した施設の多くは、大雨などの際には避難場所としても利用されており、いざという時には住民や職員も活用できる環境が整備されています。
導入の背景
九州北西部佐賀県の東松浦半島の中央に位置する玄海町は、対馬暖流の影響を受ける全国でも有数の漁場があり、玄海国定公園として指定された雄大な玄界灘に面したリアス式の美しい海岸を有しています。また、日本の棚田百選に選ばれた浜野浦の棚田、地域住民の健康、福祉の増進と地域の活性化を図る玄海海上温泉パレアなど、さまざまな観光資源を有し、「人と自然がおりなす笑顔があふれる玄海町」をスローガンに掲げ様々な政策に取り組んでいます。佐賀牛や真鯛など山海の幸が豊富に楽しめることから、ふるさと納税で人気のある返礼品も多く、絶景と絶品がそろう町として積極的なPRを行っています。
玄海町では、2018年に新たな町長誕生を機に、従来から進めてきた観光戦略を加速させ、県内外はもちろん、海外からの観光客を誘致するための環境整備を続けてきました。今回の公衆無線LANサービスの拡張強化もその一環で、観光スポットならびに防災や住民サービスの拡充に向けたプロジェクトがスタートしました。同町 防災安全課 情報担当 山下 晃氏は次のように述べています。「町の施設を利用する住民や訪れてくれた観光客に高い満足度を感じていただけるよう、スマートフォンなどの情報端末から町政情報や観光情報を入手したり発信したりできる環境づくりとして、公衆無線LANサービスを整備することになったのです」
Aruba選定の理由と詳細
こうして、総務省が公開している無線LAN設置のガイドラインに沿う要件に、住民、観光客、各施設などのニーズや利便性に合わせ、高いセキュリティを確保しつつ柔軟に設定、管理できる独自要件を加えた公募型プロポーザル方式による提案の中で最も高い評価を受けたのが今回のAruba無線LANソリューションです。
特に評価された主な点は以下の通りです
① Web認証画面を自分たちでアレンジできる
- 観光客の利便性に配慮し、棚田の風景など観光に役立つ情報をWeb認証画面に掲載したり、ホームページを運営している施設には、そのページへ誘導するような導線も整備できること
- 無線LANにアクセスした方が利用する認証画面がそれぞれの国の言語で対応でき、利用者に合わせて言語が自動的に切り替わる環境を整備できること
② クラウド管理による管理、オペレーションの迅速化、柔軟性と合理化
事前に防災用SSIDを用意しておき、万一の災害時にも、クラウド管理のAruba Centralにより遠隔から迅速な状況把握や切替えができること
③ 次世代規格Wi-Fi 6対応とその市場実績
ちょうど次世代規格のWi-Fi6搭載のデバイスが数多く登場し始めたタイミングだったが、Arubaの新たな無線規格市場での実績や評価が高かったこと
現在の利用状況と効果
現在、観光客の利用はもちろん、町民会館などでは住民主体の講座、各種団体の活動など、さまざまな用途に活用されています。新型コロナウィルスの流行後、Webを使った会議や打ち合わせも増加しており、ネットワークインフラは更に必要不可欠なものになっています。施設で無線LANを利用する際には、セキュリティの観点からメール認証やSMS認証を採用していますが、ITに詳しくない高齢者からはQRコードやパスワード認証などの要望も挙がっています。
前出 山下氏は次のように述べています。「玄海町次世代エネルギーパーク“あすぴあ”には会議室があり、インターネットを使いながら打ち合わせできます。会議室のある施設の集客にも一役買っています。また認証に関し利用者と協議のうえ対応する際にも、さまざまな認証方式に対応できるArubaの強みが生きてきます」
従来未導入だったRVパークなどの宿泊施設でも公衆無線LANサービスが利用できるようになり、また道の駅など観光客が集まりやすいスポットに高速で安定した無線LANが常備されたことで、インフラ面からも常時受け入れ態勢が整いました。
運用面でも、クラウド管理が可能になったことで、メンテナンスや万一の障害発生などの際にはAruba Centralを通じてメールで通知され、検知から対処までの時間短縮に貢献しています
玄海町では、今後、現在アクセス時に利用しているCaptive Portalを活用し、施設を訪れた観光客に対して次のおすすめスポットをレコメンドしたり、住民に施設内の設備を紹介して利用促進を図るなど、ネットワークアクセス時にタイムリーで利便性の高い情報提供を進めていきたいと考えています。また、さまざまな利用データに基づいて、今後の多彩な観光施策立案や町民の安全や利便性向上など一層のスマートタウン化の礎として役立てていくことも検討しています。
玄海町について
町役場所在地:佐賀県東松浦郡玄海町大字諸浦348番地
URL: www.town.genkai.lg.jp/
概要:九州北西部佐賀県の東松浦半島の中央に位置し1956年に旧値賀村、旧有浦村の合併によって誕生。全国でも有数の漁場としてだけでなく、日本の棚田百選に選ばれた浜野浦の棚田など、さまざまな観光支資源を有している。佐賀牛や真鯛など山海の幸が楽しめるなど、絶景と絶品が揃う。
Aruba, a Hewlett Packard Enterprise companyについて
Aruba, a Hewlett Packard Enterprise companyは、全世界のあらゆる規模の企業に次世代ネットワーク・ソリューションを提供する主要プロバイダです。モバイルに精通し、仕事やプライベートのあらゆる場面でクラウドベースのビジネス・アプリを活用する新世代の能力を企業が最大に引き出せるよう支援するITソリューションを提供しています。Arubaについての詳細は、 www.arubanetworks.com/ja/ をご覧ください。また、Airheads Social( community.arubanetworks.com )では、モビリティとAruba製品に関する最新の技術的討論を覧いただけます。