サブセクター別では公共教育機関が最も積極的で、採用率は世界平均の2倍
Nutanix Inc.(本社:米国カリフォルニア州、プレジデント兼CEO: Rajiv Ramaswami 以下、Nutanix)は、米国の連邦政府や世界各国の公共教育機関をサブセクター(下位業種)として含む、官公庁・政府機関によるクラウドの採用状況を測定した「Nutanix Enterprise Cloud Index (ECI) 2021」の調査結果を発表しました。調査によると、主要なIT運用モデルとしてマルチクラウドを採用する官公庁・政府機関の割合は、世界平均を上回っています。採用率は今後3年間で39%から67%と2倍近くまで上昇する見通しです。
マルチクラウドは増加の一途を辿っており、ITアーキテクチャーとして世界的に普及していますが、官公庁・政府機関の間でもこうした傾向は変わりません。サブセクター別では、世界各国の公共教育機関が全ECI回答者の中で最も使用報告が多く(69%)、採用率は世界平均の2倍近くです。米国の連邦政府のサブセクターも平均を大きく上回っており、マルチクラウドの採用率は47%に上ります。しかし、官公庁・政府機関にとって、クラウドの境界線を越えた複雑な管理は、引き続き大きな課題となっており、85%の回答者がマルチクラウドの管理の簡素化が成功の要件であると答えています。また、コスト、セキュリティ、相互運用性、データ統合に関連する主要な課題に対処するには、回答者の75%が、プライベートとパブリッククラウド間での相互運用性を実現したIT運用モデルのハイブリッド・マルチクラウドモデルが理想的であると回答しています。
Nutanixのパブリックセクター担当バイスプレジデントであるChip Georgeは、次のように述べています。「プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせたマルチクラウドITインフラストラクチャーが世界的に進化を続ける中、官公庁・政府機関はマルチクラウドの採用を急ピッチで進めています。この進化を実現するには、マルチクラウドのビジョンを完全に遂行しつつ、生来の強力なプラットフォームセキュリティを確立し、コアから戦術的なエッジまで機能性を拡大する必要があります。官公庁・政府機関は、セキュリティ要件を満たしながら、可視性、管理性、一貫したポリシーの順守、そして複数の環境を横断した厳格なコスト管理を実現するハイブリッド・マルチクラウドソリューションを検討すべきです。」
今回の官公庁・政府機関向け調査では、現在のクラウドの課題や、ビジネスアプリケーションとミッションクリティカル・アプリケーションの現在の運用状況と、将来的な運用計画について質問しました。さらに、直近、現在、将来のITインフラストラクチャーの意思決定におけるパンデミックの影響と、それに伴うIT戦略と優先順位の変更の可能性についても尋ねました。今年のレポートの主な調査結果は、以下の通りです。
- 官公庁・政府機関のマルチクラウドの課題は、マルチクラウドのデータ保護(49%)、アプリケーションモビリティ(47%)、セキュリティ(46%)、コストの管理(45%):米国の連邦政府のほぼすべて(97%)と公共教育機関の86%、全世界の官公庁・政府機関の87%は、現在のビジネス需要への対応に必要なITスキルが不足していると回答しており、多くの政府機関にとって、運用の簡素化は今後1年間の重要な焦点になると考えられます。しかし、ITリーダーたちは、クラウド化への万能なアプローチが存在しないことを認識しており、回答者の大多数(75%)は、ハイブリッド・マルチクラウドが理想的であると考えています。セキュリティやデータガバナンスのポリシーを均一に適用できる統合クラウド環境を備えることで、マルチクラウドを導入する上での主要な課題に対応できるようになります。
- アプリケーションモビリティについて楽観的な官公庁・政府機関:アプリケーションモビリティは、マルチクラウドとクラウドスマートな最適化を実現する重要な要素です。過去1年間に1つ以上のアプリケーションを新たなIT環境に移行させた割合については、官公庁・政府機関は75%と、全業界の平均(91%)を大きく下回ります。移行の理由として最も多く挙げられたのは、セキュリティの向上や規制要件への対応(33%)、制御性(31%)、パフォーマンス(30%)でした。また、回答者の76%は、新たなクラウド環境へのワークロードの移行は、多くの時間とコストを消費すると考えています。一方で、全業界では回答者の80%がこの課題に同意しており、官公庁・政府機関の間では、アプリケーションモビリティを問題視する割合が若干低いことが分かります。公共教育機関はマルチクラウドの導入に積極的で、アプリケーションモビリティが困難であると答えた割合はわずか56%と、セクター内でも特に楽観的な姿勢が見られました。懸念の度合いが最も高かったのは米国連邦機関で、77%が同意を示していました。
- 今後1年〜1年半のパブリックセクターにおけるIT関連の主な優先事項は、セキュリティ体制の強化(46%)、ストレージ(41%)、5Gの実装(39%)、マルチクラウドの管理の向上(39%):全世界の官公庁・政府機関の回答者は、新型コロナウイルスの感染拡大は、セキュリティ体制の強化(55%)、AIベースのセルフサービステクノロジーの実装(50%)、既存のITインフラストラクチャーのアップグレード(40%)などの特定分野におけるIT支出の増加に拍車をかけたと回答しています。
第4回目となる今回の調査は、NutanixがVanson Bourneに委託し、2021年8月〜9月に、世界各国のIT部門の意思決定者1,700名を対象に行ったものです。本レポートは、「Nutanix Enterprise Cloud Index 2021」を補足する内容であり、パブリックセクター市場のITプロフェッショナル491名の回答に基づき、同業界におけるクラウド導入と計画のトレンドに焦点を当てています。そこでは、パブリックセクター/サブセクターによるクラウドの計画、優先順位、実績を取り上げつつ、他の業界や全世界の回答と比較しています。本レポートの調査結果中の「官公庁・政府機関」や「パブリックセクター」の表記には、世界各国の連邦政府・中央政府・地方自治体、公共教育機関、公共医療機関が含まれます。サブセクターである米国の連邦政府と世界各国の公共教育機関の調査結果については、比較を行うため、記載に基づき個別に集計されています。
「Nutanix Enterprise Cloud Index」と調査結果についての詳細は、こちらをご覧ください。
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Nutanix Inc.について
Nutanixは、クラウドソフトウェアのグローバルリーダーであり、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー・ソリューションのパイオニアとして、お客様がビジネスの推進に集中できる、意識しなくて良いインビジブルなITインフラストラクチャー管理を実現しています。Nutanixのソフトウェアは世界中の企業に採用されており、単一のプラットフォームで、場所を問わずハイブリッドおよびマルチクラウド環境のあらゆるアプリを管理できるよう支援しています。詳細については、 www.nutanix.com/jp をご覧ください。Twitterは@NutanixJapanより、フォローしてください。
*本リリースは米国カリフォルニア州サンノゼで現地時間2022年4月12日に発表されたプレスリリースの抄訳版です。