News1st.jp

Nutanix調査:金融サービス企業のマルチクラウド採用は初期段階

ハイブリッド・マルチクラウドは理想的なITモデルである一方、金融サービス業界における採用の遅れが明らかに

Nutanix Inc.(本社:米国カリフォルニア州、プレジデント兼CEO: Rajiv Ramaswami 以下、Nutanix)は、金融サービス業界の企業によるクラウドの採用状況を測定した「Nutanix Enterprise Cloud Index (ECI) 2021」の調査結果を発表しました。調査によると、マルチクラウドを採用する金融サービス企業の割合は、全業界の中で最も低く、全体平均を10%下回っています。しかし、プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせたマルチクラウドITインフラストラクチャーの導入が進む世界的なトレンドに伴い、採用率は今後3年間で26%から56%と2倍近くまで上昇する見通しです。

金融サービス業界のECI回答者の31%は、自社の唯一のITインフラストラクチャーとして、非クラウド型の3層構成のデータセンターでの運用を未だ行っています。また、パブリッククラウドの利用率も、調査対象の全業界の中で最も低く、パブリッククラウドサービスを使用していない企業の割合は、業界全体の47%に対し、59%となりました。このことは、アプリケーションに対する既存のレガシー投資が甚大であることと、規制業界の性質によるものと考えられます。クラウドの境界線を越えた複雑な管理は、金融サービス企業にとって引き続き大きな課題となっており、84%の回答者は、マルチクラウドインフラストラクチャーの管理の簡素化が成功の要件であると答え、50%は、マルチクラウドモデルの課題として、セキュリティの懸念を挙げています。また、セキュリティ、相互運用性、データ統合に関連する主要な課題に対処するには、回答者の82%が、プライベートとパブリッククラウド間での相互運用性を実現したIT運用モデルのハイブリッド・マルチクラウドモデルが理想的であると回答しています。

Nutanixの製品/ソリューション・マーケティング担当バイスプレジデントであるAnand Akelaは、次のように述べています。「金融サービス業界は、導入の初期段階にあると考えられますが、プライベートとパブリッククラウド間での相互運用を実現したマルチクラウドITインフラストラクチャーへの進化は現在も進行中です。情報セキュリティと運用の回復力は、金融サービス企業にとって引き続き中心となる要素であるため、こうした企業は、管理機能とセキュリティを統合しつつ、コスト効率よく、クラウドインフラストラクチャー間のアプリを迅速に移行可能なハイブリッド・マルチクラウドソリューションを検討する必要があります。」

今回の金融サービス企業向け調査では、現在のクラウドの課題や、ビジネスアプリケーションとミッションクリティカル・アプリケーションの現在の運用状況と、将来的な運用計画について質問しました。さらに、直近、現在、将来のITインフラストラクチャーの意思決定におけるパンデミックの影響と、それに伴うIT戦略と優先順位の変更の可能性についても尋ねました。今年のレポートの主な調査結果は、以下の通りです。

l 金融サービス企業のマルチクラウドの課題は、セキュリティ(50%)、異なるクラウド環境間でのデータ統合(46%)、ネットワークオーバーレイによるパフォーマンス上の課題(43%):回答者の約78%は、現在のビジネス需要への対応に必要なITスキルが不足していると回答しており、運用の簡素化は今後の重要な課題になると考えられます。しかし、ITリーダーたちは、クラウド化への万能なアプローチが存在しないことを認識しており、回答者の大多数(82%)は、ハイブリッド・マルチクラウドが理想的であると考えています。セキュリティやデータガバナンスのポリシーを均一に適用できる統合クラウド環境を備えることで、マルチクラウドを導入する上での主要な課題に対応できるようになります。
l アプリケーションモビリティが最優先事項に:金融サービス業界のほぼすべて回答者(98%)は、過去1年間に1つ以上のアプリケーションを新たなIT環境に移行させています。業界におけるマルチクラウドとパブリッククラウドの浸透率が比較的低いことを考えると、これは従来型データセンターからプライベートクラウドへの移行と考えられます。移行の理由として最も多く挙げられたのは、迅速なアプリ開発(43%)であり、これに僅差で続いたのが、セキュリティ(42%)とクラウドネイティブなサービスとの統合(40%)でした。また、回答者の大多数(83%)は、新たな環境へのアプリケーションの移行は、多くの時間とコストを消費すると考えており、ほぼすべての環境でアプリを迅速・簡単に実行・移行可能な、マルチクラウドの導入と足並みを揃える形で、コンテナの採用も増加が予想されます。金融サービス業界の回答者の86%は、コンテナは今後1年間で自社にとって重要になると答えています。
l 今後1年〜1年半の金融サービス業界におけるIT関連の主な優先事項は、セキュリティ体制の強化(54%)、マルチクラウドの管理の向上(49%)、クラウドネイティブな技術の開発・実装(47%):新型コロナウイルスの感染拡大による変化を尋ねたところ、70%はセキュリティ体制の強化に対する支出増、64%はAIベースのセルフサービス自動化に対する支出増、64%はインフラストラクチャーのアップグレードへの投資と答えました。

第4回目となる今回の調査は、NutanixがVanson Bourneに委託し、2021年8月〜9月に、世界各国のIT部門の意思決定者1,700名を対象に行ったものです。本レポートは、「Nutanix Enterprise Cloud Index 2021」を補足する内容であり、世界各国の銀行と保険会社のITプロフェッショナル250名の回答に基づき、金融サービス業界におけるクラウド導入と計画のトレンドに焦点を当てています。そこでは、こうした企業によるクラウドの計画、優先順位、実績を取り上げつつ、他の業界や全世界の回答と比較しています。

「Nutanix Enterprise Cloud Index」と調査結果についての詳細は、こちらをご覧ください。

(以上)

Nutanix Inc.について
Nutanixは、クラウドソフトウェアのグローバルリーダーであり、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー・ソリューションのパイオニアとして、お客様がビジネスの推進に集中できる、意識しなくて良いインビジブルなITインフラストラクチャー管理を実現しています。Nutanixのソフトウェアは世界中の企業に採用されており、単一のプラットフォームで、場所を問わずハイブリッドおよびマルチクラウド環境のあらゆるアプリを管理できるよう支援しています。詳細については、 www.nutanix.com/jp をご覧ください。Twitterは@NutanixJapanより、フォローしてください。

*本リリースは米国カリフォルニア州サンノゼで現地時間2022年5月17日に発表されたプレスリリースの抄訳版です。

モバイルバージョンを終了