2017年11月27日

シーメンスのNXの最新バージョン、製造領域のデジタル化を推進す るツールセットを拡充

-部品製造のデジタル化を推進するために、アディティブ・マニュファクチャリング、マシニングセンター、ロボット、品質検査を統合するソフトウェア・ツールセットを拡充 -エンド・ツー・エンドのプロセスを連携させる高度な自動化機能により、マシンショップの効率性を飛躍的に向上させて納期を短縮 -マシニング・ラインの完全なデジタル・ツインを活用して、複雑な部品の大量生産を最適化するNX Machining Line Plannerを搭載

シーメンスのNX(TM)ソフトウェアの最新バージョンは、アディティブ・マニュファクチャリング、マシニングセンター、ロボット、品質検査のための次世代ツールを単一の統合エンド・ツー・エンド・システムで部品製造のデジタル化を推進します。また、ロボット・プログラミングやアダプティブ・ミリング、ツーリング設計などのCAMの高度な自動化機能が、製造業に特化した革新的な技術を提供して、高品質な製品を短期間で市場投入できるようにします。さらに統合されているNX CAMソフトウェアと組み合わせてフィーチャー・ベースのマシニングに使用できる新しいNX Machining Line Plannerツールは、自動車や産業機械などの複雑な部品の大量生産を可能にする新しい機能を提供します。NXの最新バージョンは、引き続きアディティブ・マニュファクチャリングのためのエンド・ツー・エンド・ソリューションを提供して、3Dプリンティングを業務で使用できるよう支援します。

部品メーカーは、変わりゆく市場の期待に応えるために大きなプレッシャーを抱え、顧客は精度の向上と迅速な製造を求めています。多くの部品メーカーは競争力維持のためにデジタル化への関心を高めています。単一の情報ソースを使って、部品の製造計画から生産までのすべてのステップをデジタルでつなげる、すなわちデジタル・スレッドの実現です。デジタル改革を実践することで、規模を問わずすべての部品メーカーが自動化をフルに活用し、3Dプリンティングを生産に導入して、新しい市場を切り開き納期を短縮することができます。

シーメンスのアディティブ・マニュファクチャリング技術を早期から導入しているMBFZ toolcraft GmbHの新技術・新市場担当マネージング・ディレクターのChristoph Hauck氏は、「ビジネスを成長させ、航空宇宙や半導体などの競争の激しい市場に進出するためには、設計、プリンティングの準備、NC、品質検査のプログラミング、そして生産までをデジタルでつなぐ高度に自動化されたプロセス・チェーンとアディティブ・マニュファクチャリングを組み合わせる必要があります。シーメンスは部品製造のためのこれらすべての機能を単一の完全統合システムに組み込んで提供しています。そのため、デジタル・プロセス・チェーンにわたって各ステップをリンクさせることで、極めて重要なプロセス管理や連想性を維持したデータフロー、トレーサビリティーを実現しています。これらは当社のお客様にとっても重要なことばかりです」と述べています。

NXの最新バージョンは、生産の効率性を高め、コストを削減するための自動化機能を新たに追加して強化しています。マシニングやピック・アンド・プレースを実行するロボットのプログラミングをはじめとする製造セル全体を自動化するロボット・プログラミング技術や、CNCマシンのプログラミングを自動化して複雑な部品の切削を高速化する革新的な機能によるアダプティブ・ミリングやチューブ・ミリングなどがあります。アダプティブ・ミリングとは、NXの自動化機能を活用した高速切削法で、マシニング・サイクルを最大60%短縮し、ツール寿命を延ばします。チューブ・ミリングは、段取りと入力の手間を削減し、理想的なツール・パスを作成して製造現場におけるマシニングの問題を最小化する高度な機能によって、5軸プログラミング・プロセスを効率化します。

金型メーカーは、NXとTeamcenter(R)ポートフォリオとのシームレスな統合により、金型製作コストを正確に自動計算することができます。顧客から要求された部品のフィーチャーとパラメーターをNXが自動的に認識して、その関連情報をTeamcenterに送ると、ツール・コストが正確に計算されます。シーメンスの製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウェアのこの新しい統合機能によって、金型メーカーは自動コスト計算と正確な見積りにより、さらに多くの注文を受注し、収益を上げることができます。

NXの最新バージョンに新たに搭載されたNX Machining Line Plannerは、フィーチャー認識、配分、工程のバランシング、プログラミング、運転シミュレーションを複数の設定、複数のマシンにわたって実行します。特にフィーチャーの数が多い複雑な部品の大量生産を行う業界には有用です。また、マシニング・ライン全体のデジタル・ツインとNX CAMのフィーチャー・ベースのマシニング技術を使用してプロセス全体を最適化します。NX Machining Line Plannerとデジタル・ツインを組み合わせると、自動車メーカーや機械メーカーはプランニング時間を削減し、全体の生産量を向上させることができます。

NXの最新バージョンは、新しいNX AM for HP Multi Jet Fusionモジュールを搭載するなど、アディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションを新たに拡充しています。NX AM for HP Multi Jet FusionはHP認定で、Materialiseのノウハウを活用して、HP Jet Fusion 4200 3Dプリンターのプリント・ジョブを準備します。
NXソフトウェアのこのモジュールは、Multi Jet Fusionプリンティング・ソリューションに対応する単一のソフトウェア環境内で部品の開発と管理を可能にし、コストと時間を要するデータ変換やサードパーティーのツールの使用を不要にし、設計から完成部品までのワークフロー全体の効率性を向上させます。さらにシーメンスは、1回で完成部品をプリントできるようにするために、アディティブ・マニュファクチャリングをつなげるのに欠かせないSimcenter 3Dにおいても、アディティブ・マニュファクチャリング・プロセスをシミュレートするためのアプリケーションを開発しており、シーメンスのエンド・ツー・エンドのアディティブ・マニュファクチャリング・ソリューションに統合しています。

シーメンスPLMソフトウェアのマニュファクチャリング・エンジニアリング・ソフトウェア担当シニア・バイスプレジデントのZvi Feuerは、
「アディティブ・マニュファクチャリングや高度なロボットなどの変革技術は、規模の大小を問わず、製造企業が競争の激しい今日の市場おいて優位に立つ大きな可能性を提供するものです。NXは、部品メーカーがビジネス全体のパフォーマンスを向上させ、真のデジタルマシンショップの構築を可能にする完全統合ソリューションを提供しています」と述べています。

NX for Manufacturingの詳細については、 clk.nxlk.jp/lrKxtfuwをご覧ください。

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットです。製造業がイノベーションを実現するための新たな機会を創出し、産業のデジタル変革を牽引するソフトウェア・ソリューションを提供して世界をリードするグローバル・プロバイダーです。米国テキサス州プラノを本拠地とし、これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供しています。シーメンスPLMソフトウェアは、あらゆる規模のお客様と協働して、アイデアの実現方法、製品の実現方法、稼働中の製品や設備資産の有効活用と状況把握の方法を変革できるよう支援しています。 シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細はwww.siemens.com/plmにてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界200カ国以上で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。
さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2016年9月30日を期末とする2016年度における売上は796億ユーロ、営業利益は56億ユーロでした。2016年9月末現在の全世界の社員数は351,000人です。 シーメンスに関する詳細はwww.siemens.comにてご覧いただけます。

注意:SiemensおよびSiemensのロゴはSiemens AGの登録商標です。NX、SimcenterおよびTeamcenterは米国およびその他の国における Siemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。

この資料は2017年11月14日に米国テキサス州PLANOより発表されたプレスリリースを翻訳したものです。