2018年5月11日

自動車業界におけるアディティブ・マニュファクチャリングと イノベーション

ブガッティ・オートモビルズ(以下、ブガッティ)はシーメンスのデジタル・ツインを活用することにより、1,500馬力のスーパースポーツカー「シロン」のパフォーマンスの限界をさらに推しあげています。業界最高の企業が協力してチームを結成し、スーパースポーツカー用に3Dプリントで出力したバイオニックなチタン製コンポーネントとカーボンファイバー強化チューブなどを活用し、世界最高の高機能空力制御システムにさらなるイノベーションを興しました。ブガッティは、シーメンスのNXやSimcenterなどのデジタル・イノベーション・プラットフォームをジェネレーティブ・デザインや複合材デザイン、マルチフィジックス・シミュレーションに活用し、イノベーション・プロセスを10倍高速化しました。この空力制御システムは軽量化と空気抵抗の低減を実現し、スーパースポーツカーの走行性能をさらに高めました。シーメンスが提供するプラットフォームは、3Dプリントによるチタン製コンポーネントやカーボンファイバー・コンポジット・チューブのコンセプト作りから設計、シミュレーション、製造に至るエンド・ツー・エンドの統合プロセスを実現しています。

今回のコラボレーションを通して、ブガッティとシーメンスは以下のようなイノベーションとベネフィットを実現しました。
– リアウィング油圧制御システムに使用するバイオニック中空部品を3Dプリントで作製し、システム全体の50%の軽量化と強度の強化を同時に実現

– リアウィング・システムに使用されるコネクティング・ロッドを、超軽量薄肉カーボンファイバー・チューブを用いて再設計。これにより、同サイズのスチール・ロッドと比べて強度を3倍、重量を4分の1に軽量化。同時に排気ガスに対する耐熱性の向上とセラミック被覆による摩擦低減も実現

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