デジタルハブとしてアジア太平洋地域をリードするシンガポールを支援し、企業にアジャイルでレジリエントなデジタルインフラストラクチャを提供
世界的なデジタルインフラストラクチャ企業であるエクイニクス(Nasdaq:EQIX、日本法人代表取締役社長 小川 久仁子、以下 エクイニクス)は、本日、シンガポールに5つ目となるInternational Business Exchange™ (IBX®)データセンター「SG5」を開設したことを発表しました。エクイニクスは、SG5に対して初期投資額1億4400万米ドル(約150億円)を投じ、持続可能な将来性のあるデジタルインフラストラクチャのニーズに対応するとともに、企業のデジタルレジリエンスを強化します。
第5のIBX®データセンター「SG5」
シンガポール政府の「スマート国家」イニシアチブとデジタル化に対する長年にわたる取り組みにより、同地域の企業は、アジャイルでレジリエントなデジタルインフラストラクチャがビジネスの成功にとって重要であることをすでに認識しています。最新の年次グローバル調査「Equinix Global Tech Trends Survey」によると、シンガポールの調査対象企業の88%がITインフラストラクチャのデジタル化を最優先事項としており、66%が課題解決にインターコネクション(相互接続)が有効であると考えています。
持続可能性は、シンガポールおよび世界の企業にとってより一層重要になっています。エクイニクスの「Future Firstサステナビリティ戦略」や、再生可能エネルギー導入率を100%にする目標は、「Singapore Green Plan 2030」をはじめとするシンガポールの持続可能性計画に沿ったものです。実際、シンガポールにおけるエクイニクスのデータセンターでは2020年以降、再生可能エネルギーを100%使用しています。また、エクイニクスは、データセンター業界で初めて、科学的根拠に基づく目標(SBT)を設定し、持続可能なイノベーション計画に基づいて、2030年までにグローバルでクライメイトニュートラル(気候中立)を達成することを約束しています。
SG5 IBXの開設に合わせて、エクイニクスは、シンガポールおよびアジア太平洋地域の持続可能なデジタルインフラストラクチャについて議論するバーチャルイベントを開催しました。同イベントには、サンドラ・ウン(Sandra Ng)氏(IDCグループのバイスプレジデント)、フォン・ソー・ブン(Foong Sew Bun)氏(DBS銀行のテクノロジー・サービス担当マネージング・ディレクター兼グループ・ヘッド)、ロマン・グロロー(Romain Groleau)氏(アクセンチュアの東南アジア地域担当マネージング・ディレクター)、さらにウォン・ジュセン(Wong Joo Seng)氏(Spark Systemsの創業者兼最高経営責任者)が参加しました。
発表の主なポイント
- SG5 IBXは、タンジョンクリン(Tanjong Kling)データセンターパークに位置する9階建ての新築ビルです。SG5が加わることで、シンガポール島全体にわたるエクイニクスのプレゼンスとロケーションの多様性が強化されます。
- SG5 IBXの第1フェーズでは、3,970平方メートル(41,700平方フィート)以上のコロケーションスペースを確保し、当初は1,300ラックを収容します。完成時には、合計約12,000平方メートル(約129,000平方フィート)のコロケーションスペースに約5,000ラックが提供される予定です。
- SG5 IBXは、既にシンガポールにある4つのIBXデータセンターと低遅延のダークファイバーで直接接続され、お客様は700社を超える現地企業と安全に相互接続することができます。今回のグローバルプラットフォームの拡張により、お客様は200社を超えるサービスプロバイダーが提供する広範なネットワークサービスから選択し、自社のデジタルサプライチェーン内のPlatform Equinix®上でお客様やパートナーと直接接続することができます。
- エクイニクスは長年にわたり、シンガポール政府や幅広いビジネス・エコシステムと協力して、民間および公共部門の関係者にグローバルなデジタルアクセスを提供し、同国のイノベーションを支え推進してきました。エクイニクスのIBXデータセンターは、シンガポールで最も高密度なネットワークを有するデータセンターで、安全性とデータセキュリティに関するシンガポール金融管理局(MAS)の厳格なガイドラインを満たすよう専用に構築されています。これらのデータセンターは、ワークロード運用に必要な比類のないデジタルアクセスをシンガポールの金融サービス機関に提供し、地域の金融ハブとしてのシンガポールの地位を支えています。
- エクイニクスは、気候変動の緊急性に対応するため、科学的根拠に基づく目標(Science-Based Target)の一環として、2030年までにグローバル事業全体で、スコープ1(事業者自らによる温室効果ガスの直接排出)およびスコープ2(他社から供給された電気の使用に伴う間接排出)排出量を2019年比で50%削減し、クライメイトニュートラル(気候中立)を達成することを目指しています。パリ協定に沿ったこのコミットメントは、今後、エクイニクスが温室効果ガスの排出量を削減するための投資やイノベーションを継続的に進めていくための重要なステップとなります。
- SG5は、エクイニクスが独自に開発した革新的な表面冷却技術「Equinix Cooling Array」を活用し、水や電力の消費を抑えながら、高密度なネットワークを必要とするお客様をサポートします。また、シンガポール政府のグリーンイニシアチブに沿った省エネプロセスである、水をリサイクル利用する「NEWater(高度処理した再利用水)」の対応と合わせて、高密度化から環境・持続可能性に至るまで、さまざまなニーズをサポートする体制を整えています。
- エクイニクスのシンガポールデータセンターは、厳格な環境・エネルギー管理基準を満たしています。SG1 IBXデータセンターはBCA-IMDAのグリーン認証を取得し、SG2およびSG3はプラチナ認証、SG4はゴールドプラス認証をそれぞれ取得しています。SG5もBCA-IMDAグリーン認証とLEED認証を取得する予定です。
- エクイニクスのグローバルプラットフォームは現在、世界に220以上のIBXデータセンターを63都市にわたって展開しています。アジア太平洋地域では、オーストラリア、中国、香港、日本、韓国、シンガポールの主要都市に47のIBXデータセンターを設置しています。
コメント
IDC アジア/太平洋地域プラクティス・グループ担当グループ・バイスプレジデント サンドラ・ウン(Sandra Ng)様
「2021年は、デジタルアクセラレーションとデジタルレジリエンスという2つの相互に関連したDX(デジタルトランスフォーメーション)の基本要素の登場により、未来のより先進的な企業になることを目指す組織にとって新しい時代の幕開けとなりました。当社は、デジタルレジリエンスに対するプラットフォームベースのアプローチが、ビジネスの業績向上につながると予測しています。シンガポールに新たなデータセンターが建設されることで、シンガポールのスマートシティ・デジタル・インフラストラクチャがさらに強化され、ビジネス・エコシステムの間では、将来の持続可能性を念頭に置いたコラボレーションやコ・イノベーションが促進されるでしょう」
Spark Systems 共同創業者兼最高経営責任者(CEO) ウォン・ジュセン(Wong Joo Seng)様
「シンガポールは、ニューヨーク、ロンドン、東京と並んで、世界でも有数の金融ハブとしての地位を確立し、アジア太平洋地域に貢献しています。SG5が加わることで、金融取引にかかる時間は、360ミリ秒から1~2ミリ秒へと大幅に短縮される見込みです。これは、エクイニクスが提供するインフラストラクチャなしでは決して達成できない、低遅延の飛躍的向上を意味します。エクイニクスと協力して、金融サービス分野にさらなるイノベーションをもたらすことを楽しみにしています」
エクイニクス アジア太平洋プレジデント ジェレミー・ドイチェ(Jeremy Deutsch)
「アジア太平洋地域の企業の間では、デジタルインフラストラクチャへのニーズが継続的に高まっており、シンガポールはこの地域におけるデジタルビジネスの成長の中心地となっています。最近では、ビジネスリーダーがDX計画を検討する際に、環境・社会・ガバナンスへの投資を優先する傾向が強まっています。当社は、すでに持続可能性の目標に向けて行動しており、これらの需要に対応することができます。シンガポールでの事業拡大は、明日のデジタルインフラストラクチャの責任を持って持続的に構築するという当社のグローバルな目標をさらに強化します」
エクイニクス 南アジア担当マネージング・ディレクター イー・メイ・レオン(Yee May Leong)
「シンガポールは、デジタル交流の地域ハブとして繁栄し続けています。グローバル企業は、アジア太平洋地域においてデジタルインフラストラクチャを構築し、エコシステムとクラウド・サービスを活用して、レジリエンスを確保し、ビジネスを成長、拡張させるための重要な拠点としてシンガポールに期待を寄せています。シンガポールがスマート国家の道を歩み、『シンガポール・グリーンプラン2030』の目標に向けて前進していく中で、当社は環境の持続可能性に向けた行動にコミットしながら、民間および公共部門のDXを継続的にサポートしていきます」
以上
エクイニクスについて
Equinix(Nasdaq:EQIX) は世界的なデジタルインフラストラクチャ企業として、デジタル変革を志す全ての企業に対し、必要なインフラストラクチャを相互接続することが可能な高信頼のプラットフォームを提供します。エクイニクスにおいて企業のお客様は最適な場所で適切なパートナーとつながり、ビジネスの優位性を加速させ、成功の可能性を最大化することが可能です。エクイニクスはお客様がビジネス規模を拡大し、デジタルサービスを開始・拡張し、エンドユーザーへ最高レベルの体験を提供することを可能にします。これらを通して、エクイニクスはお客様の企業価値向上に貢献します。
将来の見通しに関する記述について
本ニュースリリースには、リスクおよび不確実性を伴う将来の見通しに関する記述が含まれております。こうした将来の見通しに関する記述において言及されている予測と実際にもたらされる結果との間には、大幅な相違が生じる場合があります。そのような相違を生じさせる要因としては、IBXデータセンターの買収・運営・建築での問題、Equinixの製品およびソリューションに関する開発、設置、および提供上の問題、エクイニクスがすでに買収した、もしくは今後買収する企業との統合に関連して発生する想定外の費用または問題、最近建設したもしくは取得したデータセンターにおける顧客からの収益の大幅な欠如、適宜計画される資金調達の未完遂、既存の競合先ないし新規競合先との競争、キャッシュフロー余力の十分性あるいは未払負債ないし新規の負債を返済するための資金調達能力、主要な顧客とのビジネスにおける損失あるいは減退、REIT(不動産投資信託)としての税制に関連するリスク、Equinix, Inc.が米国証券取引委員会に適宜提出する資料に記載されているその他のリスクが含まれますが、これらに限定されません。詳細については、Equinix, Inc.が米国証券取引委員会に提出した直近の四半期報告書および年次報告書をご参照ください(ご要望に応じ、Equinix, Inc.より入手可能です)。エクイニクスは、このニュースリリースに含まれる将来の見通しに関する情報を更新するいかなる義務も負いません。
※本資料は、2021年8月25日(シンガポール時間)付けで、米国Equinix, Inc. が発表した報道資料の抄訳版です。