2024年4月17日

Nutanix、第6回目となる「Nutanix Enterprise Cloud Index」の 調査結果を発表:AI、セキュリティ、持続可能性がITモダナイゼーションの主要な推進要因であることが判明

複数のクラウドを横断したアプリケーションとデータの複雑な実行を管理するため、企業のCIOは、ハイブリッドIT戦略を優先

Nutanix Inc.(本社:米国カリフォルニア州、プレジデント兼CEO: Rajiv Ramaswami 以下、Nutanix)は本日、企業によるクラウドの採用状況を測定した、第6回目となる「Nutanix Enterprise Cloud Index (ECI)」の調査結果を発表しました。AI、セキュリティ、持続可能性などの推進要因により、IT部門の意思決定者がITインフラストラクチャーのモダナイズという新たな課題に直面する中、今年のECIレポートでは、今後1~3年間でハイブリッド・マルチクラウドモデルの使用が倍増すると予測しています。

複数の環境間のアプリケーションとデータの複雑な移行に各社が取り組む中、今回のECIレポートでは、ハイブリッド・マルチクラウドインフラストラクチャーの重要性の高まりが強調されました。レポートによると、セキュリティとイノベーションが過去1年間にアプリケーションを別の環境に移行させた最大の推進要因でした。AIが企業にとって中心的な役割を果たす中、ECIの調査への回答者は、AI戦略のサポートに向けた投資の拡大を最優先事項としており、これに僅差で続いたのが、ITモダナイゼーションへの投資でした。

Nutanixの製品/ソリューションマーケティング担当シニア・バイスプレジデントであるLee
Caswellは、次のように述べています。「AI、持続可能性、セキュリティの必要性など、IT部門では、ITインフラストラクチャーを迅速にモダナイズする課題が高まり続けています。今年のECIの回答者の80%は、ITモダナイゼーションへの投資を計画しており、85%は、AIのサポートに特化した投資の拡大を計画中です。今年のECIで明らかになった点は、企業は現在のITインフラストラクチャーを強化することで、未来のテクノロジーをサポートする必要があることです。ハイブリッド・マルチクラウドは、従来型の仮想マシンやモダンなコンテナ化アプリケーションと、クラウド・オンプレミス間の移動を柔軟にサポートするため、選択すべきインフラストラクチャーの基準として台頭し続けています。」

主な調査結果は、以下の通りです。
グローバル

  • ハイブリッド・マルチクラウドインフラストラクチャーの導入は、インフラストラクチャーの基準になります。ECIの回答者の90%は、インフラストラクチャー戦略に対して「クラウドスマート」なアプローチを採用しており、それぞれのアプリケーションにベストな環境(例:データセンター、パブリッククラウド、エッジ)を活用しています。このアプローチの普及状況を考えると、ハイブリッド・マルチクラウド環境がインフラストラクチャーのデファクトスタンダードになっていることも驚きではありません。さらに、企業の80%以上は、ハイブリッドIT環境が、アプリケーションとデータの管理能力にとって最も有益だと考えています。最も重要な点として、ハイブリッドITは企業幹部の優先事項になっており、回答者の約半数は、ハイブリッドITの導入をCIOの最重要な優先事項に挙げています。
  • ランサムウェア保護は、企業幹部と実務担当者の双方にとって最重要課題ですが、大半の企業は、攻撃への対応で苦戦しています。企業にとって、ランサムウェア/マルウェア攻撃は今後も脅威であり、悪意のある攻撃者と企業のセキュリティ担当者による戦いは、2024年も続く見通しです。一方、データの保護とリカバリは引き続き課題となっており、ランサムウェア攻撃を経験したECIの回答者の71%は、完全な復旧には、数日間、場合によっては数週間を要することを報告しました。この問題に対処するため、企業の78%は、今年1年を通じてランサムウェア保護ソリューションへの投資の拡大を計画しています。
  • セキュリティとイノベーションによる均衡が求められる中、アプリケーションとデータの移動は未だ複雑な課題となっています。自社のアプリケーションとデータを含むエンタープライズワークロードは、オンプレミスのデータセンター、パブリッククラウド、小規模なエッジロケーションと、これら3つの混合環境など、各社のニーズに最適なIT環境に移行する傾向にあります。こうしたアプリケーション環境の多様性などもあって、ECIの回答者の95%は、過去1年間で別の環境へとアプリケーションを移行させており、セキュリティとイノベーションをこうした移行の最大の推進要因に挙げています。企業は、アプリケーションとデータの移行が今後も存続するものと想定し、これを踏まえた上で柔軟性と可視性を重視してインフラストラクチャーの選択肢を計画すべきです。現在、複雑なアプリケーションの移行に関して企業は大きな障害に直面しており、ECIの回答者の35%は、現在のITインフラストラクチャーを考慮した上で、ワークロードとアプリケーションの移行は重大な課題だと回答しています。
  • ITチームは、持続可能性のプログラムを計画しているだけでなく、ITモダナイゼーションを筆頭にプログラムの導入を積極的に進めています。ECIの回答者の88%は、持続可能性が自社の優先事項であることに同意しています。しかし、前回のレポートでは、実際の行動が限定的であったことに対し、多くの企業はすでに、持続可能性イニシアチブの導入に向けて積極的な対策を講じており、最も一般的な対策としては、ITインフラストラクチャーのモダナイズを挙げています。これは著しい結果であり、ITインフラストラクチャーが持続可能性に及ぼす直接的な影響の裏付けでもあります。
  • AI、モダンアプリケーション、データの成長により、インフラストラクチャーのモダナイゼーションは必須になりつつあります。ECIの回答者は、AI戦略への投資の拡大を最優先事項に挙げており、これに僅差で続いたのが、ITモダナイゼーションへの投資でした。さらに、ECIの回答者の37%は、既存のITインフラストラクチャーでAIアプリケーションを実行することは、「重大な」課題になると回答しています。この課題を軽減・克服するため、企業はデータの処理とアクセスの高速化につながる、ITモダナイゼーションとエッジインフラストラクチャーの導入を優先しています。これにより、複数の環境のデータをリンクさせる能力を向上させて、無秩序に広がるエコシステム全体でデータの保存場所に対する可視性を向上できます。

日本

  • IT導入モデル: 現在、日本ではオンプレミスのITインフラが多く導入されている一方、今後はハイブリッド・マルチクラウドの導入が着実に進む予定としています。日本の回答者は、オンプレミスのデータセンターとプライベートクラウドの導入は急激に減少し、今後3年間で41ポイント(52%から11%まで)減少すると予測しています。
  • インフラ選択の要因:日本の回答者は、柔軟性を最優先事項とし、次にデータサービスとしています。日本企業の49%は、導入の柔軟性がインフラ選択の最優先要因であると回答し、グローバル平均の41%を上回っています。また、その次の選択要因として、データサービスが48%と世界平均の38%を大きく上回っています。スナップショット、レプリケーション、データリカバリ、バックアップなどのデータサービスに重点を置く日本は、他の地域よりも機能志向が強いと考えられます。
  • アプリケーション移行の推進要因: 日本企業の94%が、過去12か月で環境間においてアプリケーションを移行しています。また回答者の42%は、現在導入しているITインフラを考えるとワークロードとアプリケーションの移行が「重要な課題」であると回答しています。
  • サステナビリティ(持続可能性)への取り組み: 日本企業の91%がサステナビリティを課題とし、74%が2024年にサステナビリティへの取り組みとテクノロジーへの投資が増加すると回答しました。
  • ランサムウェアからの復旧:日本企業の44%が、ランサムウェア攻撃から数日で復旧しており、グローバル平均の33%を上回っています。一方で、日本の回答者は、現在のITインフラの環境を考慮すると、ランサムウェアおよびマルウェア対策は依然として「重要な課題」であると回答しており、また回答者の93%は、ランサムウェア対策に改善の余地があるとしています。
  • データ管理:日本の回答者の99%がデータ管理の課題に直面していると回答しています。その中で、ランサムウェア対策とデータセキュリティがデータ管理に関する1番の課題であると63%が回答し、次にデータの所在を可視化できないことが課題であると50%が回答しています。
  • 経営層のIT優先事項:2024年における日本企業の経営層の最優先事項は、データセキュリティとランサムウェア対策であると49%が回答し、また次にAI戦略の導入であると47%が回答しています。AI戦略は、経営層の意思決定者だけでなく、組織全体によって支持されると予想されており、その裏付けとして日本企業の84%が2024年にAI戦略をサポートするための投資を増やす予定であると回答しています。
  • コンテナの導入:日本の組織の93%がコンテナ化されたアプリケーションを導入しています。日本はアプリケーションの完全なコンテナ化率が9%と、調査対象となった国の中で最も高く、世界的に見ても 2 番目に高い割合となっています。

第6回目となる今回の調査は、NutanixがVanson Bourneに委託し、2023年12月に、世界各国のITおよびDevOps/プラットフォームエンジニアリング部門の意思決定者1,500名を対象に行ったものです。回答者の属性は多岐にわたり、南北アメリカ、欧州・中東・アフリカ(EMEA)および日本を含めたアジア太平洋(APJ)地域からさまざまな業界・規模の企業が対象となりました。

第6回目となる「Nutanix Enterprise Cloud Index」と調査結果についての詳細は、こちらをご覧ください。

(以上)

Nutanix Inc.について
Nutanixは、クラウドソフトウェアのグローバルリーダーであり、クラウド間でアプリケーションやデータを運用するための単一プラットフォームを企業に提供しています。Nutanixの活用により、企業は複雑さの軽減と運用の簡素化を実現し、ビジネスの成果に集中することが可能になります。Nutanixはハイパーコンバージドインフラストラクチャーのパイオニアとしての実績をもとに、一貫したシンプルかつコスト効率の高いハイブリッド・マルチクラウド環境の構築を支援し、世界中の企業から高い信頼を獲得しています。詳細については、 www.nutanix.com/jp をご覧ください。または@NutanixJapanより、フォローしてください。

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