2017年6月19日

Solid Edge ST10、設計、シミュレーション、コラボレーションのための ロバストな機能を強化


トポロジー最適化テクノロジーと新しいコンバージェント・モデリング・テクノロジーによるリバース・エンジニアリングなど、設計上の多くの課題を解決 – パワフルで使いやすい流体・熱伝達シミュレーションと解析

3Dプリンティング用に最適化された部品の設計とアディティブ・マニュファクチャリング・サービスへの直接アクセスが可能
– 部品の分類とオフライン作業をサポートするTeamcenter統合ツール
– クラウドベースのコラボレーションを強化する新しいSolid Edgeポータル

シーメンスのSolid Edge(R)ソフトウェアの最新バージョン(Solid Edge ST10)は、新しい設計技術、機能強化された流体・熱伝達解析、クラウドベースのコラボレーション・ツールなどを提供して、製品開発のあらゆる局面を次のレベルへと押し上げます。パブリッシング・ツールも機能拡張され、インタラクティブなテクニカル・ドキュメントの作成やクラウド上での設計データの共有が可能になりました。Solid Edge ST10では、アディティブ・マニュファクチャリング用に部品を実に簡単に最適化できるだけでなく、アディティブ・マニュファクチャリング・サービス・プロバイダーから見積りや材料選択、納品スケジュールの情報も簡単に入手できるようになります。さらに新しく統合されたトポロジー最適化テクノロジーとシーメンス独自のコンバージェント・モデリング(TM)テクノロジーが融合したことで、製品設計の効率性が飛躍的に向上し、インポートしたジオメトリも効率的に操作することができます。

Kimball InternationalのR&Dエンジニアリング・マネージャーのRicardo Espinosa氏は、「ランプやクッションなど、ファセット形式の3D部品モデルをインポートすることが多々あります。Solid Edge ST10の基盤となっている新しいコンバージェント・モデリング・テクノロジーは、これらのデータをより迅速かつ柔軟に操作できるようにしてくれます」と述べています。

従来のCAD機能の範疇を大きく凌駕するSolid Edge ST10は、製品の開発と設計を飛躍的に向上させる完全なツール・セットを提供します。自動化されたジェネレーティブ・デザインのサブセットである新しいトポロジー最適化テクノロジーは、個々の部品設計の重量比強度を瞬時に最適化します。またコンバージェント・モデリング・テクノロジーは、サードパーティーのCADファイルをインポートしたものやトポロジー最適化を行ったものなど、ファセット、サーフェス、ソリッドの組み合わせからなるジオメトリの操作を大幅に簡素化します。さらに完全統合型の流体解析ツールなどの新しいシミュレーション機能は、アプリケーション間のデータ転送を不要にするため、Solid Edge内で正確かつ迅速な流体解析や熱伝達解析を直接実行することができます。

さらに統合型CAMツールの機能強化により、CNC工作機械の効率的なプログラミングや製造用に最適化された複雑なシートメタル部品の定義が可能になりました。また新しく実装されたアディティブ・マニュファクチャリング・ツールは、3Dプリント部品の内製化に加え、材料選択や納品日を最適化できるアディティブ・マニュファクチャリング・サービス・ネットワークへのアクセスも可能にします。

Solid Edge ST10にはその他にも、詳細な設計イラストを迅速に作成する多彩なパブリケーション機能も実装されています。インタラクティブなデジタル・ドキュメントを発行することで、製品の正確な製造プロセスや保守手順を伝達することができます。これらのドキュメントはオリジナルの設計情報と連想性を維持しているため、設計変更が生じたときもドキュメントを迅速に更新することができます。さらに組込み型のSolid Edgeデータ管理ツールとシーメンスのTeamcenter(R)ソフトウェアとの統合強化により、スケーラブルな製品データ管理を実現し、規模に関わらずどの企業もデジタル・エンタープライズを実現することができます。また埋め込み型のTeamcenter統合ツールを使用すれば、部品の分類とオフライン作業がサポートされます。

Solid Edgeポータルは、他のユーザー、サプライヤー、顧客とのコラボレーションを推進するクラウドベースのソリューションであり、製品開発サイクルにおけるコミュニケーションを簡素化します。このポータルはクラウド上のフォルダ内にファイルをアップロードして管理するという、コラボレーションのための新しい方法を提供して、Solid Edgeをはじめ他の多くの一般的なCADアプリケーションにも対応するマルチプラットフォーム型ブラウザベースの表示機能を提供します。

シーメンスPLMソフトウェアのシニア・バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャーのJohn Millerは、「デジタライゼーションは条件を平等にするため、中小規模の企業であっても業界を一変させる無限の機会を提供します。新しくリリースしたSolid Edge ST10は、製造業のお客様がデジタル社会で思う存分コラボレーションを推進できる多彩な次世代型製品開発ツール・セットを提供します」と述べています。

Solid Edge ST10は2017年夏の出荷を予定しています。詳細については www.siemens.com/plm/st10 をご覧ください。

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットで、PLM(製品ライフサイクル管理)とMOM(製造オペレーション管理)のソフトウェア、システムおよび関連サービスにおいて世界をリードするグローバル・プロバイダーです。これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供し、1,500万ライセンス以上のソフトウェアの販売実績を上げています。米国テキサス州プラノを本拠地とし、数多くのお客様と協働して各種産業向けソフトウェア・ソリューションを提供しています。これによりお客様がイノベーションを実現し、世界中で競争優位性を常に確保できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細は www.siemens.com/plm にてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界200カ国以上で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2016年9月30日を期末とする2016年度における売上は796億ユーロ、営業利益は56億ユーロでした。2016年9月末現在の全世界の社員数は351,000人です。 シーメンスに関する詳細は www.siemens.com にてご覧いただけます。

注意:SiemensおよびSiemensのロゴはSiemens AGの登録商標です。Solid Edge、TeamcenterおよびConvergent Modelingは、米国およびその他の国におけるSiemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。

この資料は2017年5月8日~11日に米国インディアナ州インディアナポリスで開催された「Siemens PLM Connection Americas 2017」より発表されたプレスリリースを翻訳したものです。