2017年10月26日

IAS、ディスプレイ広告の不正インプレッション、ブランドセーフティ、ビューアビリティについて 2017年上半期の調査結果を発表

日本の不正インプレッションは8.4% でブランドリスクは6.7%、
人間に閲覧されている広告は全体の54.8%

インテグラル・アド・サイエンス(日本オフィス:東京都品川区、代表取締役社長:藤中 太郎、以下 IAS)は本日、2017年上半期(H1)の「メディアクオリティレポート(以下 MQR)」の調査結果を発表しました。同レポートはIASがグローバルで年2回実施している調査で、パブリッシャーダイレクト(純広)およびプログラマティック・チャネルを通じて提供されるディスプレイ広告について、不正インプレッション、ブランドセーフティ、ビューアビリティを主要な指標としています。従来の対象国は米国、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、イギリスで、今回より日本をはじめブラジル、イタリア、スペイン、シンガポールの5ヵ国が追加されました。今回のMQR作成にあたり、グローバル全体で3,000億近いインプレッションがサンプリングされました。

2017年H1 MQRにおける日本と各国の結果は以下の通りです。

<不正インプレッション>

適切な広告を適切なタイミング、適切な場所で適切な人々に提供する妨げとなる、あらゆる意図的な行動およびプログラムに起因する指標です。2017年H1において日本では、(非最適化時)全体の8.4%が不正インプレッションによるものでした。調査対象国のなかで不正インプレッションが最も多かったのはイタリアで16.1%、最も少なかったスペインは3%で、日本は11ヵ国中6番目に多い結果でした。

<ブランドセーフティ(ブランドリスク)>

ブランドイメージや評判にさまざまなレベルで毀損をもたらす広告掲載面インプレッションの指標です。IASでは【アダルト、アルコール、ヘイトスピーチ、不快な表現(物議を醸すコンテンツやフェイクニュースを含む)、違法ダウンロード、違法薬物、暴力】の7つのカテゴリーにおいてリスクを計測しています。日本は、全体の6.7%がリスクありとされ、それらの半数以上は暴力や不快な表現のコンテンツでした。グローバルでは、リスクの高い順にブラジル(10.2%)、米国(9.4%)、カナダ(8.4%)、オーストラリア(7.3%)、スペイン(7.3%)、ドイツ(7.1%)と続き日本は7番目で、最も低かったシンガポールは3.4%でした。

<ビューアビリティ>

この指標には、ディスプレイ広告全体の50%以上のピクセルが、画面上に1秒以上表示された場合ビューアブルとするMedia Rating Council(MRC)の定義を採用しています。2017年1Hにおいて日本のディスプレイ広告のビューアビリティは54.8%で、シンガポール(64.0%)、ドイツ(58.1%)、カナダ(57.5%)に次ぎ4位でした。最も低かったのはイタリアで、40.8%でした。

2017年H1の調査結果を受け、IASの代表取締役社長 藤中 太郎は「日本は今年から正式にMQRの調査対象国として加わりました。グローバルではデジタル広告の信頼性と信用の危機を迎えていますが、日本も同様に大きな転換期を迎えています。特に、昨今大きな話題になっている不正インプレッション(広告詐欺)やブランドセーフティは、マーケティング担当者やブランドにとって大きな脅威であり、こうした脅威から広告を正しく保護、最適化するには、データの透明性と有効な対策ソリューションの導入が重要になります。運用する広告がブランドセーフで不正がなく、より高いビューアビリティを達成し、結果として日本の広告業界全体がメリットを享受できるよう、IASでは引き続き広告主様・代理店様・媒体社様・テクノロジーベンダー様を支援していきます」と述べています。

MQR日本版は、こちらよりダウンロードいただけます。
2017 H1 Japan Media Quality Report

【IAS(インテグラル・アド・サイエンス)について】 www.integralads.com
IASは場所やデバイスを問わず、インターネット広告主のための安全かつ高品質な広告掲載面環境およびデジタルキャンペーンの透明性を提供するグローバル・テクノロジー企業です。提供するソリューションはグローバルトップ100広告主様のうち80社、2,500社を超えるパブリッシャー様、150社を超えるテクノロジーパートナー様に採用されています。IASはニューヨークに本社を構え、サンフランシスコ、シカゴ、ロンドン、ベルリン、シドニー、メルボルン、シンガポール、東京など、13ヵ国・22都市で事業を展開しています。IASのソリューションを利用することで、従来の無駄を省き、効率的かつ効果的にROI改善を実現することが可能になり、広告主様・広告代理店様・パブリッシャー様・テクノロジーパートナー様のすべてにメリットをもたらします。また、アドベリフィケーション計測ベンダーとして最多となるデスクトップ・モバイル・ディスプレイ・動画ビューアビリティ、及び不正インプレッション検知(Sophisticated Invalid Traffic)すべてで MRC(Media Rating Council:メディア調査会社の監査や認定審査を行なう米国の業界団体)の認定を得ています。