2018年3月20日

シーメンス、Valor IoT Manufacturing AnalyticsとMindSphereによりデジタ ル・エンタープライズ対応を促進

– 可視化によりサプライチェーンの最適なパフォーマンスを実現
– デジタル・エンタープライズを実現するエンド・ツー・エンド・ソリューションを増強
– 包括的なIoTソリューションとサービスのセットを提供

シーメンスは本日、ビッグデータとビジネス・インテリジェンスに対応した最新の包括的プラットフォームであるValor(TM) IoT Manufacturing Analyticsを発表しました。この製品は、グローバル展開する電子機器製造オペレーションを監視および管理して、高精度の製造稼働率と総合設備効率(OEE)をリアルタイムで提供します。シーメンスは、メンター・グラフィックス(以下、メンター)の買収を礎に、イノベーションを実現するソフトウェア・ソリューションへの投資を継続し、顧客のデジタル・エンタープライズ化を支援しています。MindSphereで動作するこの新しいソリューションは、Valorのショップフロア・モジュールから多様なデータソースを収集して管理することで、ショップフロアのあらゆる装置、部材管理、製品品質、トレーサビリティ、サプライチェーンオペレーションをグローバルレベルで可視化し、サプライチェーンの最適なパフォーマンスを実現します。

この新製品は、電子機器製造を支援する、堅牢でスケーラブルかつ安全なプラグアンドプレイIoTデバイスとデータ収集製品であるValor製造ソリューション(www.mentorg.co.jp/pcb-manufacturing-assembly/iot-valor-manufacturing/ )の拡張モジュールです。概念設計から製造計画とその実行まで、顧客のバリューチェーン全体を網羅し、製品とその製造工場の両方をサポートする統合ソフトウェア・ソリューションを提供できるのは、シーメンスだけです。

メンターのValor事業部のジェネラルマネージャーであるDan Hozは、「電子機器製造を支援するValorのプラグアンドプレイIoTデバイスとデータ収集ツールが進化し、新たなValor IoT Manufacturing Analyticsソリューションとして結実しました。この製品は、シーメンスの『革新的な技術を開発してファクトリー・オートメーションを実現する』という取り組みを体現するものです。当社の新技術は、重要な性能データの提供とリアルタイムな可視化により、ショップロア管理を支援します。これにより高品質で歩留まりの高い製品製造が実現され、競争優位性をもたらします」と述べています。

このオープンでスケーラブルなValorソリューションは、プリント基板(PCB)とアセンブリ向けの部材、品質および工程における完全なトレーサビリティ・データを収集、探索し、仕掛在庫(WIP)をリアルタイムに追跡し、効率性を図りながら、どのようにリソースが活用されているかを測定および解析します。そして、あらゆる製造サイトおよび製造ラインから装置の性能解析や稼働率などのデータを収集し管理します。PCB製造責任者やラインマネージャー、製造エンジニアは、歩留まりに影響を及ぼす要因を検出し、改善領域を特定し、設計から製造に至る作業指示書の全工程を効率化できます。

Gary Smith EDAのチーフ・アナリストであるLaurie Balch氏は、「技術データのスマートな収集と活用は、製造現場の工程解析に不可欠です。製造チームは、必要な技術データの収集がいかに大変かを、身を持って経験しています。データ収集のプロセスを合理的に簡素化するValor IoT Manufacturing Analyticsのようなソリューションは、データ解析能力を高め、意思決定を強化するために必須です」と述べています。

MindSphereは、シーメンスのオープンクラウドベースIoTオペレーティングシステムで、多岐にわたる業界の顧客に、堅牢な産業IoTソリューションを短期間で開発する能力を提供します。MindSphereは、幅広いデバイスおよびエンタープライズ・アプリケーションのコネクティビティ・プロトコルのオプション、産業アプリケーション、高度な解析に加え、シーメンスのオープンなサービス型プラットフォーム(PaaS)機能とネイティブクラウドサービスへのアクセスを活用した革新的な開発環境を提供します。MindSphereを活用するValor IoT Manufacturing Analyticsは、顧客要件を満たす包括的なIoTソリューションとサービスのセットを提供し、デジタル・オファーリングの構築と実行を様々な側面から支援します。

この新技術の登場により、シーメンスのデジタル・エンタープライズ化製品はさらに拡充されました。シーメンスのデジタル製造における専門性は、計画段階には製品と工程のデジタルツインを、実行段階には装置と性能のデジタルツインを提供します。シーメンスは、EDA大手のメンターの買収により、業界をリードしてきた同社のIC、PCB、ソフトウェア設計ツールを活用してグローバル製造のデジタル化と自動化を進めます。機械製造のデジタル化と同様に、PCBの設計から製造までのフロー全体を網羅するエンド・ツー・エンドのソリューションを通じて電子機器製造のデジタル化を促進します。この新しいValor IoT Manufacturing Analyticsは、エレクトロニクス製造フローと機械製造フローのシームレスな結合と、双方のドメイン間でのリアルタイムなデータ更新という目的を掲げた、電子機器のエンジニアリングにおけるデジタル・エンタープライズ化を進めるシーメンスの次世代ビジョンを実現する次のステップです。

シーメンスPLMソフトウェアのManufacturing Engineering Softwareのシニア・バイス・プレジデントのZvi Feuerは、「シーメンスには、製造工程と生産システム全体を統合ソリューションで一元管理するという明確なビジョンがあります。製造と設計のループをつなぐことで、お客様は高度な解析機能を活用して膨大なデータを利用価値の高いクリアな情報へと転換できるようになります。その結果、予防保守が向上し、棚卸資産回転率も最適化します。このValorの新製品により、シーメンスはビジョンの実現にまた一歩近づきました」と述べています。

Valor IoT Manufacturing Analyticsの詳細については以下のウェブページを確認ください。
www.mentorg.co.jp/pcb-manufacturing-assembly/iot-valor-manufacturing

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットです。製造業がイノベーションを実現するための新たな機会を創出し、産業のデジタル変革を牽引するソフトウェア・ソリューションを提供して世界をリードするグローバル・プロバイダーです。米国テキサス州プラノを本拠地とし、これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供しています。シーメンスPLMソフトウェアは、あらゆる規模のお客様と協働して、アイデアの実現方法、製品の実現方法、稼働中の製品や設備資産の有効活用と状況把握の方法を変革できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細はwww.siemens.com/plmにてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界中で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2017年9月30日を期末とする2017年度における売上は830億ユーロ、営業利益は62億ユーロでした。2017年9月末現在の全世界の社員数は372,000人です。 シーメンスに関する詳細はwww.siemens.comにてご覧いただけます。

注意: SiemensおよびSiemensのロゴはSiemens AGの商標または登録商標です。VeloceはMentor Graphics Corporationの商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。

この資料は2018年2月28日に米国カリフォルニア州SAN DIEGOおよびテキサス州PLANOより発表されたプレスリリースを翻訳したものです。