2019年3月6日

シーメンス、NXに機械学習と人工知能の技術を組み込み生産性 をさらに向上

– 機械学習と人工知能の技術を組み込み、予測されるタスクに基づいてユーザー・インターフェースを作成し、ユーザーの操作性と生産性を向上させる新機能を搭載したNXの最新バージョンをリリース – 設計プロセスを大幅に向上させる機械学習駆動型のユーザー・インターフェース・ソリューションを強化した、シーメンスのデジタル・イノベーション・プラットフォーム

シーメンスは本日、機械学習(ML)と人工知能(AI)の技術を組み込んで機能強化したNX(TM)の最新バージョンをリリースし、それにより、デジタル・イノベーション・プラットフォームの機能を拡張したことを発表しました。新機能は次の操作ステップを予測してユーザー・インターフェースをアップデートし、ソフトウェア使用上の効率および生産性を向上させます。複数の部門にまたがるさまざまなユーザータイプのニーズに合わせてユーザー・インターフェースが自動的に適用されるため、操作の選択が速まり、コンピューター支援技術(CAx)やシステム自体の品質が向上し、より強固なデジタル・ツインの作成が可能になります。

サムスン電子の首席エンジニアのHyunMin Kim氏は、「今もなお革新し続けているNXは、人工知能と機械学習をベースとした機能を提供する最初のCAD製品です。使用頻度の低いユーザー でも操作を選びやすく、生産性を向上させる点に、この新しいNXのアダプティブ・ユーザー・インターフェースの価値を見出しています」と述べています。

機械学習は、競争優位性のために製品設計プロセスで利用する動きが広がっています。また、機械学習は、ビジネス上価値の高い洞察を迅速かつ効率的に導き、大量のデータ処理、分析、学習に威力を発揮します。さらに、機械学習と人工知能は、ユーザーのアクションとその成否をモニタリングし、正しいNXコマンドの表示方法を動的に決定、あるいはユーザー・インターフェース(UI)の使用率から学習した知識をベースにUIを変更し、CAx環境をパーソナライズします。

Lifecycle Insightsのチーフ・アナリストのChad Jackson氏は、「CADアプリケーションには機能とユーザビリティーとの間に常にトレードオフの関係がありました。機能が拡大するほど、使い勝手や操作の習得が難しくなります。しかし、NXのアダプティブUIではこの問題を回避できます。新規のユーザーか熟練したユーザーかを問わず、適時適切な機能へとユーザーをガイドします。多くのユーザーが恩恵を享受できるでしょう」と述べています。

シーメンスのデジタル・イノベーション・プラットフォームは、製品および生産環境、さらには製品のパフォーマンスにおいて最も包括的なデジタル・ツインをユーザーが作成できるよう常に機能拡張を続けています。機械学習と人工知能を統合したNXは、これらの特性をわざわざプログラムすることなく、スピードとパワー、効率性、学習知能を提供します。NXは設計プロセス、ひいては製品を大幅に改善させて、市場投入期間を短縮するために数多くの機会をユーザーに提供します。NX Command Prediction(NXコマンド予測)モジュールは、業界初の機械学習型NXアダプティブ・ユーザー・インターフェース・アーキテクチャーであり、機械学習駆動型UIの付加的なソリューションの基盤となり、牽引するものです。

シーメンスPLMソフトウェアのシニア・バイスプレジデントのBob Haubrockは、「ヒューマン・コンピューター・インタラクションに関する広範な調査の結果、優れた静的インターフェースが求められている一方、すべてのユーザーに適用できる完全にパーソナライズされた動的インターフェースが欠けていることにも気づきました。NXの最新バージョンは機械学習と人工知能の技術を利用して、ユーザーのアクションとその成否をモニタリングして正しいNXコマンドの表示方法を決定またはユーザー・インターフェースそのものを変更して、個々のユーザーの生産性を向上させます。CAx環境をパーソナライズするために学習したユーザー・インターフェースに関する知識を利用することで、ソフトウェアの全体的な操作性と使用効率を向上し、最終的には製品開発プロセスの大幅な効率化を実現することができます」と述べています。

NXソフトウェアの最新バージョンの詳細については、下記サイトをご覧ください。
www.plm.automation.siemens.com/global/en/products/nx/

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットです。製造業がイノベーションを実現するための新たな機会を創出し、産業のデジタル変革を牽引するソフトウェア・ソリューションを提供して世界をリードするグローバル・プロバイダーです。米国テキサス州プラノを本拠地とし、これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供しています。シーメンスPLMソフトウェアは、あらゆる規模のお客様と協働して、アイデアの実現方法、製品の実現方法、稼働中の製品や設備資産の有効活用と状況把握の方法を変革できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細は www.siemens.com/plm にてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界中で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスの上場子会社であるSiemens Healthineers AGは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーであり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2018年9月30日を期末とする2018年度における売上は830億ユーロ、営業利益は61億ユーロでした。2018年9月末現在の全世界の社員数は379,000人です。シーメンスに関する詳細は www.siemens.com にてご覧いただけます。

注意:SiemensおよびSiemensのロゴはSiemens AGの商標または登録商標ですNXは米国およびその他の国におけるSiemens Product Lifecycle Management Software Inc. またはその子会社の商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。

この資料は2019年2月18日にドイツ・ハノーバーで発表されたプレスリリースを翻訳したものです。