麻布大学、フィールドワークセンターの開設準備を強化
~島根県美郷町からの遠隔授業や地域連携による教育・研究の実施に向けて~
島根県美郷町本学は、島根県美郷町に「フィールドワークセンター」を2021 年4 月に開設する準備を進めています。本学生命・環境科学部はフィールドワークセンターを美郷町に設置し、同学部の専任教員がセンター長として常駐し、動植物の生態、食品、環境などの教育・研究を実施する予定です。特に、有害鳥獣被害対策の指導・支援の拠点として、獣医系・生命科学系大学として、本学の特色を活かしながら地域連携による新たな教育・研究を展開する方針です。
島根県美郷町との記者会見本学はこのたび、美郷町の協力・支援の下、新たな教育・研究活動の具体的な準備のため、施設の確認および周辺地域の視察や島根県関係者との情報交換などを行いました。併せて、2 月16 日に共同記者会見を開催し、美郷町の嘉戸隆町長と本学生命・環境科学部の川上泰学部長が出席し、最新の準備状況を現地メディアに紹介しました。
教育面では、環境科学科をはじめフィールドワークに関心のある学生の増加と、今後の教育カリキュラムの拡充に対応するため、本学のキャンパス以外に適切な教育活動の場を増やす必要があります。その際、美郷町の豊かな自然環境にある場所にフィールドワークセンターを開設していきます。また、全学的に学年を問わず、現地からのオンラインによる遠隔授業に適した環境を整備し、学生がリモートから教育に参加できる体制を整えます。
研究面では、イノシシを「山くじら」と名付けて、まちづくりに生かしている美郷町に協力し、本年2 月に開設した「おおち山くじら研究所」の産学官連携による研究活動に参加します。本学の動物行動学や食品衛生学等を学ぶ学生が美郷町を訪れて、獣害対策やジビエの取り組みなどについて現地で調査をしながら研究を進めます。
また全学的に各研究室等において、フィールドワークセンターを積極的に活用していきます。
●フィールドワークセンターの主な活動
- 動植物に関するフィールドワーク教育
- 野生動物を用いたジビエ料理の加工技術教育
- 食品衛生管理の国際基準「HACCP」の研究
●美郷町との連携協定に関して
麻布大学では、獣医学部 動物応用科学科動物行動管理学研究室と長年にわたり研究交流のあった島根県美郷町と、2019 年3 月27 日に学術研究、研究成果の実用化とその普及啓発、情報発信、人材育成、産業振興、教育・文化の振興を目的に包括協定を締結しています。現在、卒業論文や修士論文の作成のため、学生が現地に滞在して研究を行っています。また2020 年12 月23 日には、フィールドワークセンターの新設を決定し、運用の準備中です。・プレスリリース:麻布大学、フィールドワークセンターを新設(2020/12/23)https://www.azabu-u.ac.jp/files/pr_201223.pdf<関連情報>
●麻布大学について
麻布大学は、2020 年に創設130 周年を迎えた獣医系大学として二番目に長い歴史を持つ大学です。私立大学として動物学分野の研究に重点を置くトップクラスの実績を基盤に、新たな人材育成に積極的に取り組んでいます。本学は、獣医学部(獣医学科、動物応用科学科)と生命・環境科学部(臨床検査技術学科、食品生命科学科、環境科学科)の2 学部5 学科と大学院(獣医学研究科と環境保健学研究科)の教育体制に、学部生:2,492 名、大学院生:82 名が学んでいます(2020 年5 月1 日現在)。1つのキャンパス内(神奈川県相模原市)で、人・動物・環境に関する教育・研究を実施している国内唯一の大学です。