2021年5月10日

シーメンスとSAP、パートナーシップを拡大し、インテリジェント・サービスと資産ライフサイクル管理ソリューションを提供

  • シーメンスとSAPの戦略的パートナーシップの次なるフェーズでは、新しい予測サービスと協調的資産管理に加え、統合されたエンタープライズ・ポートフォリオおよびプロジェクト管理ソリューションを提供
  • 新しいクラウド・ソリューションは、モデルベースのデジタル・スレッドを通じてIT/OTシステム間のループを閉じ、製品または資産のライフサイクル全体にわたって、リアルタイムのビジネス情報、フィードバック、性能データを提供

SAPとシーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(以下シーメンス)は本日、両社のパートナーシップを拡大することを発表しました。これにより両社は、サービスおよび資産ライフサイクルの新ソリューションを提供できるようになります。シーメンスは、まずはディスクリート製造に重点を置き、SAP® Asset Intelligence Network、SAP Asset Strategy and Performance Managementアプリケーション、SAP Enterprise Portfolio and Project Managementパッケージの提供を開始します。SAPは、シーメンスのTeamcenter®ソフトウェア・サービス・ライフサイクル管理(SLM)製品ポートフォリオを提供し、統合的なサービス・エンジニアリングと資産オペレーションを備えたエコシステムを実現します。両社は、産業機器メーカーが重要な資産の運用効率を高め、計画外のダウンタイムを回避し、資産エンジニアリング・プロジェクトにおいて設計サイクルを短縮できるように支援する、新しいクラウドベース・サービスの提供を計画しています。これにより、製品 / サービス / 資産ライフサイクル全体にわたってビジネス価値を最大化し、メーカーとオペレーター間の新しい協調的なプロセスを実現できます。2020年7月に発表されたシーメンスとSAPの戦略的パートナーシップに基づく、これらの新しいソリューションは、産業機器メーカーが納入済みの機器向けに新しいサービスとビジネスモデルを提供できるようにするとともに、機器のオーナーとオペレーターが安全性の最大化とリスクの軽減を行いつつ、運用に関する洞察を生かして資産活用を向上できるよう支援します。

シーメンスAG取締役兼シーメンスデジタルインダストリーズCEO、セドリック・ニイク (Cedrik Neike) は、次のように述べています。「シーメンスは、工業系企業がITとOTのループを埋めることで、より自信を持って決断を下せるよう支援しています。シーメンスとSAPはこのパートナーシップを通じ、両社の製品を使用して仮想製品、資産モデル、リアルタイムの運用ベース・データを統合する真のデジタル・スレッドを実現し、運用に関する洞察をもたらします。これにより、産業機器のオーナー、オペレーター、メーカーが、性能や使用量ベースのコストなどの新しいビジネスモデルを実現し、効率的に資産を使用できるようになり、デジタル・トランスフォーメーションが加速します。」

産業資産の設計、エンジニアリング、運用、サービス提供を行う企業は、OEMと資産オペレーター間の複雑な関係を管理しつつ、運用効率を向上して計画外のダウンタイムを回避しようと努めています。両社はこのパートナーシップを通じて、サービス設計のコンテンツをオペレーション側と共有し、クローズドループ型デジタル・ツインの一部として、製品設計に戻すソリューションを提供する予定です。デジタル・ツインは、ネットワーク・パートナー間の緊密なコラボレーションを通じて、プラント、フリート、機器、工場のサービス運用を計画 / 実行するために使用できます。

SAP製品エンジニアリングを担当するSAPのエグゼクティブ・ボード・メンバー、トーマス・ザウアーエシッヒ(Thomas Saueressig)氏は、次のように述べています。「シーメンスとSAPは、工業系企業の未来に関して同じビジョンを共有しています。私たちはこのパートナーシップを通じて、製品の設計、生産、運用から保守に至るまで、生産とサプライチェーン全体にデジタル・スレッドを実現し、お客様に比類のないメリットを提供できます。これにより企業は、全体的な業績と資産利益率を向上させることができます。シーメンスとSAPは協力して、SAP Asset Intelligence Networkなどのクラウド・ソリューションのメリットを生かし、コラボレーションと情報交換を強化することで、お客様がインダストリー4.0を加速できるよう支援します。」

シーメンスの新しいソリューションは、Teamcenter®ポートフォリオ、サービスとしてのインダストリアルIoTおよび資産パフォーマンス管理ソリューションであるMindSphere®、Mendix™ローコード・プラットフォームおよびDataHubを含む、ソフトウェアとサービスから成るシーメンスのXcelerator™製品ポートフォリオの要素と、SAP Intelligent Asset ManagementおよびSAP Enterprise Portfolio and Project Managementクラウド・アプリケーションを活用する設計になっています。

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは、エンジニアリング、製造、電子設計といった技術的分野を結合し、「将来」の目標を今実現するために努力を続けるデジタル・エンタープライズを支援しています。同社のXcelerator製品ポートフォリオは、あらゆる規模の企業がデジタル・ツインを作成および活用することで、イノベーションを推進するための新しい洞察力や機会、そしてさまざまな段階における自動化を促進する支援をします。シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアの製品およびサービスの詳細については、http://www.sw.siemens.comをご覧ください。

シーメンスデジタルインダストリーズ(DI)はオートメーションとデジタル化における革新的なリーダーです。パートナーやお客様と緊密に協力して、プロセス業界とディスクリート(部品組み立て)産業のデジタル・変革を牽引します。DIはデジタルエンタープライズポートフォリオによって、あらゆる規模の企業がバリューチェーン全体にわたって統合とデジタル化を実現するための、包括的な製品、ソリューション、サービスを提供します。各業界固有のニーズに合わせて最適化された、DIのユニークなポートフォリオは、お客様の生産性と柔軟性の向上をサポートします。DIは常にポートフォリオに革新性を追加し続け、未来の先端技術の統合に努めています。DIのグローバル本社の所在地はドイツのニュルンベルクで、世界に約76,000名の従業員を擁しています。

シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業でありつづけています。ビルや分散型エネルギーシステム向けのインテリジェントなインフラストラクチャー、プロセス産業や製造業向けの自動化、デジタル化の分野を中心に、世界中で事業を展開しています。シーメンスはデジタルと現実世界を結びつけることで、お客様と社会に貢献します。鉄道、道路交通のスマートなモビィティー・ソリューションの主要サプライヤーであるモビリティを通じ、シーメンスは旅客および貨物サービスの世界市場の形成をサポートします。さらに上場会社であるSiemens Healthineersの過半数の株式を保有することで、医療技術やデジタル・ヘルスケア・サービスの世界の大手サプライヤーでもあります。また、送電および発電の世界のリーダー企業であり2020年9月28日に株式上場したシーメンスエナジーの過半数未満の株式を保有しています。2019年9月30日に終了した2019年度において、シーメンスグループの売上高は585億ユーロ、純利益は56億ユーロでした。2019年9月30日時点の継続事業における全世界の社員数は29万5000人です。詳しい情報は、http://www.siemens.comにてご覧いただけます。

注:シーメンス関連の商標リストについてはこちらをご覧ください。その他の商標はそれぞれ各所有者に帰属します。
本リリースにおける、史的事実ではない記述は、米国の1995年私募証券訴訟改革法で定義されている将来の見通しに関する記述です。将来の見通しに関する記述はすべて、フォーム20-Fによる最新の年次報告書を含む、米国証券取引委員会(SEC)へのSAPの提出書類に記載したさまざまなリスクや不確実性の影響を受け、実際の結果が予想と大きく異なる可能性があります。SAPは、SAPが更新の義務を負わず、日付の時点でのみ発言しているこれらの将来の見通しに関する記述に、過度に依存しないよう読者に警告しています。
SAP、SAPロゴ、記載されているすべてのSAP製品およびサービス名はドイツにあるSAP SEやその他世界各国における登録商標または商標です。商標の詳細や注意事項については、https://www.sap.com/copyrightをご覧ください。

この資料は2021年4月14に米国テキサス州プラノより発表されたプレスリリースを翻訳したものです。

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