NTTぷらら「ひかりTV」が7年連続最優秀賞 ー「スマートTVサー ビスAWARD2017」調査結果のお知らせー
■ 最優秀賞はNTTぷららの「ひかりTV」、積極的な4Kコンテンツの展開に高評価
■ 視聴環境の選択肢と映像品質の高さが評価ポイント
■ 利便性の向上や映像以外の他サービスとの連携が求められる
MM総研(東京都港区、所長 中島 洋)は、「スマートTVサービスAWARD2017」の調査を実施し、有識者会議による最終審査を終えて、調査結果を公表いたしました。最優秀賞には、NTTぷららが提供する「ひかりTV」※が7年連続で選ばれました。
MM総研では、2011年に映像配信市場の発展を牽引するサービスを表彰する「映像配信サービスAWARD」を創設しました。2014年からは調査内容の充実とともに、スマートTVサービス市場の拡大に対応し、調査名称も「スマートTVサービスAWARD」にリニューアルしています。7回目となる今回の調査では4Kへの対応や映像品質の担保など、昨年に引き続き顧客ニーズの高い要素を重視して評価しました。
本調査では主要な10事業者に対して、8分野32項目に関する評価を行い、各評価項目の評価スコアにより、ランキングしました。審査過程においては2,000人対象のユーザーのアンケート調査も実施し、MM総研アナリストによる専門家のサービス評価結果に対して、有識者会議による最終審査を経て、下記のとおり(図1)、上記サービスが選ばれました。その中で、総合的に最も評価の高いサービスを「スマートTVサービスAWARD2017」の最優秀賞として選出しました。さらに、特徴的なビジネスモデルを持つサービスを審査員特別賞として選出しています。
総合評価スコアでは、NTTぷららの「ひかりTV」が80.0点(100点満点中)と最高ポイントとなり、総合評価AAを獲得して最優秀賞を受賞しました。ひかりTVは評価対象の8分野のうち、先進性、コアバリュー、顧客志向性(サービス)の3分野で最も高い評価を得ました。4K映像作品の拡充とともにゲームや音楽配信、電子書籍などのサービス展開やマルチデバイスへの対応など、スマートTVサービスとしての先進性が高く評価されました。
第2位はスカパーJSATが提供する「スカパー!」でした。2016年10月に「スカパー!4K体験」で世界初の4K HDR放送を開始。リアルタイム視聴とVOD視聴を融合させた新アプリを展開するなど、先進的な取り組みが評価され総合評価77.5点を獲得。昨年から9.3点アップし追い上げを見せています。
第3位はAmazonが提供する「Amazonビデオ」でした。顧客志向性(機能)の分野で最も高い評価を得て、総合評価スコア76.2点を獲得しました。プライム会員になることで映像サービスだけでなく、商品の配送料無料やPrime Music、プライム・フォト、Amazonパントリーなどとの連携が評価され、審査員特別賞を受賞しています。
「スマートTVサービスAWARD2017」では、従来の映像配信サービスからスマートTVサービスへの移行を見据えた4K映像やコンテンツラインアップの拡充に加え、映像品質を担保し、安定的に放送できる取り組みを行っている事業者が高いスコアを獲得する結果となりました。オープンネットワーク(インターネット)やクローズドネットワークに対応し、ユーザーに選択肢を用意している点も評価のポイントとなっています。
■利便性の向上や映像以外の他サービスとの連携が求められる
スマートTVサービスでは4K映像への対応や多様なコンテンツの拡充など、先進的な試みが引き続き行われています。オープンネットワーク(インターネット)による配信のみならず、閉域網にて安定的な配信を担保する事業者も存在し、ユーザーの選択肢も広がっています。また、音声認識やAIなどの他サービスとの連携も増え、検索機能やレコメンド機能の利便性を高めるとともに、映像コンテンツの提供だけではなく他サービスと連携させたビジネスモデルがさらに増加していくと予想しています。
本AWARDの審査ではコンシューマ向けに多チャンネル放送やVOD等の動画サービスを中心に、様々なコンテンツを提供する主要な10事業者(詳細は後述)を対象に調査しました。
「先進性」、「市場性」、「コアバリュー」、「顧客志向性(サービス)」、「顧客志向性(機能)」、「顧客満足度」、「スマートTVサービス期待度」、「スマートTVサービス認知度」の全8分野について、本年は新たに「OTTサービスへの対応状況」という詳細項目を追加した合計32項目について重要度を加味し、ポイント化して評価しました。また一部の項目については各サービス利用者から、合計2,000人を対象にアンケート調査を実施し、ユーザーの声も反映させています。
MM総研では、スマートTVサービスを「インターネット等を通じて映像や様々なエンタテインメントサービスを提供し、デバイス間連携による機能拡張を実現するテレビ端末やSTBを利用したサービス」と定義し、市場発展に影響を与えるサービスを総合的に調査・評価しています。
※ひかりTVのテレビ(放送)サービスは、株式会社アイキャストが提供しています。
※ 調査対象の10事業者およびサービスは以下の通りです。
Amazon「Amazonビデオ」、HJホールディングス「Hulu」、NTTドコモ「dTV」、NTTぷらら「ひかりTV」、ケイ・オプティコム「eo光テレビ」、KDDI「auひかり テレビサービス」、ジュピターテレコム「J:COM TV」、スカパーJSAT「スカパー!」、Netflix「NETFLIX」、U-NEXT「U-NEXT」
有識者による代表的なコメントは以下の通りです。
・安田 浩氏(東京電機大学 学長/東京大学名誉教授):
「スマートTVサービスの枠組みが年々広がっている。映像サービスだけでなく、他のサービスへも展開することで、一層利用者が増えていくだろう。」
・北村 森氏(商品ジャーナリスト/サイバー大学客員教授):
「視聴デバイスの変化によって、ビジネスモデルにも変革が求められている。コンテンツの視聴環境の多様化に、柔軟に対応する必要がある。」
・森 祐治氏(電通コンサルティング取締役・シニアディレクター/亜細亜大学都市創造学部・大学院アジア国際経営戦略研究科特任教授): 「音声サービスを連携させることでレコメンド機能にも影響が出るだろう。スマートTVサービス以外の多様な付加価値の提供をいかに実現するか注目できる。」
詳細は別紙をご参照ください。
同調査の概要は、次の通り公開しています。 URL: www.m2ri.jp/news/