2023年4月18日

【産学連携】アーキテクト × 埼玉工業大学 特殊発泡ポリスチレン建造物の特性を活かした半球型スクリーン用ユーザー(観客)参加型インタラクティブ・アート※1システムを開発

深谷市で総合建設業を営む株式会社アーキテクト(本社:埼玉県深谷市、代表:山口 正人)と、埼玉工業大学(本部:埼玉県深谷市、学長:内山 俊一)は、特殊発泡ポリスチレン建造物(ドームハウス)※2の特性を活かした用途開発を目的とした共同研究を2021年4月より続けてまいりました。
 本共同研究において、半球ドームシアター「à Repos (ルポ)」※3を用いたユーザー参加型インタラクティブ・アートシステムを開発し、「Re*FLECTIONS(リフレクションズ)」※4と命名いたしました。
共同研究の成果を発表する場として、メディアの方向けの体験試写会を4月26日(水)に開催いたします。

※1 インタラクティブ・アート: ユーザー(観客)が作品に参加することによって成立・完成するアート。

ドームハウスの外観

ドームハウス内壁への投影イメージ「à Repos(ルポ)」

■開発ストーリー■
 Re*FLECTIONS(リフレクションズ)を開発するにあたり、ドームハウスの特性を最大限活用するため、株式会社アーキテクトが提供する「à Repos(ルポ)」のコンテンツを体験したユーザーの生体情報を測定する実験から共同研究はスタートしました。
 国内外から注目されるドームハウスは、ユニークな形状と耐震性に優れた建造物であり、ドームシアター 「à Repos (ルポ)」は、①ドームハウスの半球型スクリーンを活用した映像による視覚体験、②ドームハウスの音響効果を活かした空間音響設計による聴覚体験、③ 精油100%を使用してオリジナルブレンドされた香りによる嗅覚体験、の3つの体験による没入感を特徴としています。

 本研究では、「à Repos (ルポ)」にインタラクティブ(双方向)な要素を取り入れることで、誰もが楽しみながら癒されるコンテンツの開発を目指しました。半球型のスクリーンに包み込まれるような感覚を活かすため、ReFLECTIONS(リフレクションズ)では、映像とリラクゼーション効果に関する実験結果をもとに、自然な揺らぎを感じる360度映像と音響を使用しています。  ReFLECTIONS(リフレクションズ)開発の中心となったソフトウェアは、ビジュアルプログラミング言語による直感的な操作ができる「TouchDesigner®」※5です。

 Derivative社が開発した同ソフトウェアによって、誰でも「à Repos (ルポ)」の中を自由に動きながら体験することができる、没入感の高いインタラクティブな表現を実現しました。

「Fukka World」

「Water Pops」

■「Water Pops」「Fukka World」について■
 今回公開するRe*FLECTIONS(リフレクションズ)の第1弾コンテンツは、体験者の身体の動きに反応して水流が現れる「Water Pop」と、深谷市の人気キャラクター「ふっかちゃん」が現れる「Fukka World」です。「Water Pop」で表現した「水」のイメージは、地球上に存在する全ての生命の源であり、自然の揺らぎを感じることができるモチーフです。体験者の動きに反応して絶えず変化する水の動きに身を委ね、包み込まれる感覚を感じることができます。「Fukka World」は、埼玉県深谷市の人気キャラクター「ふっかちゃん」が漂う不思議な世界です。体験者の動きにあわせて愛らしく変化する「ふっかちゃん」と遊ぶことができます。

※2 ジャパンドームハウス株式会社 URL: www.dome-house.jp/
※3 「à Repos (ルポ)」: ドームハウス内に ① 8K を超える高解像度 360 度カメラによって撮影された映像をもとに作られた仮想空間、② ドームハウス特有の反響音を生かした空間音響設計、③ 100%天然の精油を用いたオリジナルブレンドの香り、の3要素からなる癒空間のトータルソリューションサービス。
ドームの壁面全体に特殊な塗料を塗布しスクリーンとして活用することで、映像の世界に入り込んだような深い没入感が特徴となっています。
※4 「Re*FLECTIONS(リフレクションズ)」: デジタル技術を活用したメディアアート用システムです。
※5 「TouchDesigner®」: カナダのDerivative社が開発した、ノードベースのビジュアルプログラミング環境。プロジェクションマッピングやライブイベントのリアルタイム演出、メディアアート制作等に使われる。

■ReFLECTIONS(リフレクションズ)体験試写会概要■ 日時:2023年4月26日(水)  第1回 10時00分〜11時00分  第2回 14時00分〜15時00分 場所:株式会社アーキテクト ショールーム内 ドームシアター「à Repos (ルポ)」 (埼玉県深谷市国済寺341-4) 内容:ReFLECTIONS(リフレクションズ)の概要説明と体験試写会(「Water Pops」「Fukka World」)

※ 共同研究開発を行った埼玉工業大学人間社会学部情報社会学科の森沢教授による質疑応答も実施いたします。

その他:施設規模や敷地内駐車場の関係で、事前の予約申込者を優先させていただきます。
4月24日(月)までに、メールにて事前のご予約をお願いいたします。
予約連絡先:メール Architect@fdk-a.co.jp

【共同研究の概要】
共同研究契約期間: 2021年4月 1日~
研究内容: ドームシアター用コンテンツ視聴時のリラクゼーション効果測定とオリジナルコンテンツの開発
評価方法: コンテンツ体験者の生体信号(心拍・姿勢)測定とアンケート調査による評価検証
実験場所: 埼玉県深谷市国済寺 341 -4 特殊発泡ポリスチレン建造物 ドームシアター「à Repos (ルポ)」
研究目的: ユーザー評価に基づくリラクゼーション効果の高い体験型ケアシステムの開発、提案

■共同研究契約締結までの背景■
 株式会社アーキテクトは、総合建設業、介護事業や飲食業、温泉事業など幅広い事業に取り組んでおり、多くの現場で心身の健康や癒しを求める強いニーズとその可能性を感じていました。ストレス社会ともいわれる現在においては、コロナ禍による想定外の生活様式変更に対し更なるストレスが生じています。
 心身の健康づくりにつながるシステム開発は、今後大きな社会ニーズになると予想され、「ドームハウスの特性を生かしたリラクゼーションシステム」が提唱されました。

 同システムは、ドームハウスの半球体構造を活かした ① 壁全体をスクリーンとして活用し映像の世界に入り込む視覚体験  ② 反響音を活かした空間音響設計 による聴覚体験  ③ 精油をブレンドした香りによる嗅覚体験、の3感覚を融合した「体験型リラクゼーション空間」の創造を目指しています。
 共同研究では、リラクゼーションという目に見えない効果を科学的に検証するため、本学 人間社会学部 情 報社会学科の森沢研究室と協働でリラクゼーション効果の検証を進め、今後のリラクゼーション施設や観光 施設等で求められる癒し空間の提案のため、評価データに基づいた独自システムの開発を目指しています

■埼玉工業大学情報社会学科情報コミュニケーション研究室の紹介■
情報コミュニケーション研究室では、ユーザの行動や生体情報に基づいたディジタル・コンテンツの制作、デバイスデザイン等を通じて、「人の心を豊かにする次世代コンテンツ」に関する研究に取り組んでいます。
埼玉工業大学 情報社会学科: www.sit.ac.jp/laboguide/ningenshakai/jouhou_shakai/

■株式会社アーキテクトの紹介■
企業名: 株式会社 アーキテクト
代表者: 山口 正人
本社所在地: 〒366-0801 埼玉県深谷市上野台2935-4 深電ビル2F
設立: 2015年5月
事業内容: 総合建設事業・高齢者福祉事業・飲食業・温泉業
株式会社アーキテクトは、特殊発泡ポリスチレンを用いた近未来的建築手法によるドーム型建造物を提供しています。ドーム型建築物は、耐震・耐熱又映像投影から音響特性に優れた機能性建造物です。

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