2024年1月31日

インターチップ、シーメンスの先進アナログ/ミックスシグナルEDA技術を活用し次世代クロック発振器の検証を3倍高速化

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは29日に、高精度で低消費電力の発振器用製品を専門とするファブレス半導体大手企業であるインターチップ株式会社(以下インターチップ)が、同社の最新IPV電圧制御水晶発振器(VCXO)用の集積回路(IC)およびIPS簡易パッケージ水晶発振器(SPXO)の検証に、シーメンスのAnalog FastSPICEとSymphony™の両プラットフォームを採用したことを発表しました。

シーメンスが提供する複数の先進的なアナログ/ミックスシグナルEDAソリューションは、インターチップが手掛ける最新VCXOのシミュレーションをシリコン精度で実行し、以前のソリューションと比較して3倍の速度での製品開発を実現しました。この検証サイクルの著しい高速化は、インターチップが掲げる精力的な市場投入期間の目標を成功裏に達成するうえで極めて重要であることが実証されました。

インターチップの高精度水晶発振器用ICは、コンピュータ、携帯電話、医療機器、産業機器など、幅広い製品に採用されています。

インターチップのCEOである有吉 竜司氏は、「世界有数の民生、医療、産業OEMにサービスを提供する大手水晶発振器メーカーとして、高速、高精度、ワイドプルレンジの水晶発振器を提供するために、当社のチームは複雑なエンジニアリング障壁の打開に力を注いでおり、これまでにもリニアリティ、周波数プッシュ、ノイズ性能、経年劣化、消費電力といった複雑な設計上の課題克服に成功してきたと自負しています。シーメンスの Analog FastSPICEは、従来の SPICE シミュレータの 3 倍という驚異的なスピードで、ナノメータ、SPICE 精度の結果をもたらす性能から、インターチップにとって最高の選択となりました。さらにシーメンスの Symphonyによって、複雑なアナログとデジタルの相互作用と機能の検証に成功しました。」と、述べています。

シーメンスの Analog FastSPICEは、ナノメータ・アナログ、RF、ミックスシグナル、メモリ、カスタムデジタル回路の回路検証機能を提供します。このプラットフォームは、2nm までファウンドリに認証されており、パラレル SPICE シミュレータの 2 倍の速度でナノメータ・スケールの SPICE 精度を実現します。包括的なフルスペクトル・デバイスノイズ解析が含まれており、シリコン精度のキャラクタリゼーションの実現を支援します。さらに、シーメンスの Analog FastSPICE プラットフォームを搭載した Symphonyプラットフォームは、ユーザフレンドリなインターフェイス、堅牢なデバッグ機能、および包括的なコンフィギュレーション・サポートにより、複雑なナノメータ・スケールの IC に対して高速かつ高精度なミックスドシグナル検証を実現します。

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアのカスタムIC検証事業部においてバイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャーを務めるアミット・グプタ(Amit Gupta)は、「高精度な水晶発振器は先進ICクロックシステムで重要な役割を果たし、現代の電子デバイスにとって不可欠な存在です。正確なタイミング、安定した周波数、信頼のおける性能は、さまざまなアプリケーションにおいて適切な動作、データ整合性、および全体のシステム効率を達成するためにも重要です。シーメンスのAnalog FastSPICEおよびSymphonyプラットフォームがインターチップの最新の高精度発振器デザインの開発と検証で重役を担えたことに喜びを感じています」と、述べています。

シーメンスのAnalog FastSPICEプラットフォームの詳細につきましては、こちらをご覧ください。またSymphoneyプラットフォームの詳細につきましては、こちらをご覧ください。

シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは、Siemens Xceleratorビジネス・プラットフォームのソフトウェア、ハードウェア、サービスを最大限に活用し、あらゆる規模の組織がデジタル・トランスフォーメーションを実現する支援をします。シーメンスのソフトウェアと総合的なデジタルツインにより、企業は設計、エンジニアリング、および製造プロセスを最適化し、現在のアイデアを将来の持続可能な製品に転換できるようなります。シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは、チップからシステム全体、そして製品からプロセスに至るまで、あらゆる産業において変革を加速させます。Siemens Digital Industries Software – Accelerating transformation

シーメンスデジタルインダストリーズ(DI)はオートメーションとデジタル化における革新的なリーダーです。パートナーやお客様と緊密に協力して、プロセス業界とディスクリート(部品組み立て)産業のデジタル・変革を牽引します。DIはデジタルエンタープライズポートフォリオによって、あらゆる規模の企業がバリューチェーン全体にわたって統合とデジタル化を実現するための、包括的な製品、ソリューション、サービスを提供します。各業界固有のニーズに合わせて最適化された、DIのユニークなポートフォリオは、お客様の生産性と柔軟性の向上をサポートします。DIは常にポートフォリオに革新性を追加し続け、未来の先端技術の統合に努めています。DIのグローバル本社の所在地はドイツのニュルンベルクで、世界に約76,000名の従業員を擁しています。

シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、インダストリー、インフラストラクチャー、交通、ヘルスケアを中核事業とするテクノロジーカンパニーです。資源効率の高い工場、弾力的な供給網、スマートなビルや送電網から、清潔で快適な交通、先進医療に至るまで、目的をもったテクノロジーを開発することで、お客様のために実質的な付加価値を提供します。シーメンスは、デジタルと現実世界を結びつけることで、顧客企業が産業や市場を変革するための力になり、数十億もの人々の日常を変えていく上での支えとなります。またシーメンスは、世界的な大手医療技術プロバイダーとしてヘルスケアの未来を創造する上場企業Siemens Healthineersの過半数の株式を保有しています。さらにシーメンスは、送電および発電分野における世界のリーダー企業シーメンスエナジーの過半数未満の株式を保有しています。2023年9月30日に終了した2023年度において、シーメンスグループの売上高は778億ユーロ、純利益は85億ユーロでした。2022年9月30日時点の継続事業における全世界の社員数は32万人です。詳しい情報は、 www.siemens.com にてご覧いただけます。

この資料は2024年1月29日に米国テキサス州プラノより発表されたものを翻訳したものです。

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