マクニカとデジサート、スマートホーム共通規格Matterを搭載したインド初パナソニック製ルームエアコンにMatter PKIを提供
株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)とデジサート・ジャパン合同会社(本社:東京都中央区、ジャパンカントリーマネージャー:平岩 義正、以下デジサート)は、家電製品の世界大手であるパナソニックグループのパナソニック・ライフソリューションズ・インド株式会社(本社:インド共和国 マハラシュトラ州 タネ、以下パナソニック)のスマートホーム共通規格Matter*1を搭載したインド初のルームエアコンに 、Matter PKI*2を提供したことを本日発表いたします。
Matterは、スマートホーム内のIoT機器間のシームレスな互換性と安全な接続性を可能にする共通規格として、異なるメーカーのIoT機器が容易に連携できるスマートホームエコシステムの基盤を実現し、居住者に利便性が高い新たなスマートホーム体験を提供します。Matterにおける安全な接続を確立するために、Connectivity Standards Alliance(以下CSA)が定めたセキュリティポリシーに基づいたデバイス証明書が活用されており、Matter対応製品は1台毎に固有のデジタル証明書を保有して安全な相手とのみ通信を行います。したがってMatterでは、安全なスマートホーム実現のために各IoT機器にデジタル証明書を使用することが必要となっています。
そこで今回、パナソニック製のスマートホーム共通規格Matterを搭載したインド初のルームエアコンに、デジサートのMatter PKIを提供しました。デジタル証明書の世界最大手であるデジサートは、Matterの世界初Matterルート認証局としてCSAより選定されており、証明書ビジネス経験に基づいた専門的な経験と知識を活用し、世界でも広い採用実績に裏打ちされた高いセキュリティとサポート能力にて支援しました。マクニカは、IoT・IT領域における知見を活かし、生産工場及びパナソニックグループに最適なMatterのデジタル証明書導入における検討・導入支援の支援を行いました。
これらにより、パナソニックのルームエアコンはMatterエコシステムにシームレスに統合され、ユーザーはスマートスピーカー、スマートフォン、タブレットなどのMatter対応デバイスからルームエアコンを制御・監視することが可能となりました。Matterプロトコルを搭載したパナソニックのルームエアコンシリーズは、2024年2月より、夏のシーズン直前にインドにおけるすべての主要な販売店及びECプラットフォームにて販売を開始しています。
図:Matterを搭載したルームエアコン製品イメージ写真(Source: Panasonic)
パナソニック・ライフソリューションズ・インドのチーフ・イノベーション・オフィサーであるManish Misra(マニッシュ・ミスラ)氏は、次のように述べています。「セキュリティを重視するMatter規格に加えて、デジタル証明書における世界最大手であるデジサートの最新ソリューションを採用することで、パナソニックのルームエアコンのセキュリティは大きく向上しました。これにより、パナソニックのスマートホームプラットフォームが提供する、便利で統合された生活体験をお客様により安心してご利用いただけます。ルームエアコンだけではなく、冷蔵庫や洗濯機など様々な機器を世界中に拡がる工場で製造するパナソニックに対して、高いセキュリティとともにスケーラビリティーがあるソリューションを提供いただけたことも、私たちがデジサートのソリューションを採用した理由です。信頼性の高いデジサートのソリューションにより、トラブルなくスムーズに製造を立ち上げることができました。新製品のルームエアコンは市場からも高い評価を得ており、順調に生産を伸ばしています。」
パナソニックでは今後も、高いセキュリティとともにスケーラビリティーのあるデジサートのMatter PKIを活用し、Matter対応製品モデルを順次拡充していく予定です。
マクニカでも引き続きパナソニックが拡充するMatter対応製品の市場投入をサポートしていきます。また、マクニカで取り扱っているMatterに関連した複数の半導体メーカーに加え、Matterに必要なデジサートのデジタル証明書を併せて提供することで、ルームエアコンを始めとしたスマートホーム関連の幅広い分野に対し、日本企業のMatter製品リリースを加速していけるよう支援していきます。
デジサートは、Matterをはじめとする様々な製造業向けのソリューションを継続して開発しており、各国及び地域や業界毎に求められる多様なセキュリティ要件に柔軟に対応できるサービスを提供します。
*1:Apple、Google、Amazonをはじめとする企業500社以上が参加している通信規格標準化団体(Connectivity Standards Alliance)が策定したスマートホームの新たなIoT共通規格。異なるメーカーのスマートホーム家電に互換性を持たせることで、デバイスのシームレスな統合や一元的な制御を可能にすることから、スマートホームのさらなる利便性の向上に貢献します。
*2:インターネット通信の世界で電子証明書を利用し、公開鍵暗号やデジタル署名による安全な通信と信頼に基づく接続を行う目的で広く使われているPKI(公開鍵基盤)。Matterにおいては高いセキュリティと相互運用性を実装したスマートホーム実現のために、CSAがポリシーを定めて、デバイス証明書を活用したPKIの技術が活用されています。
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株式会社マクニカについて
マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界23か国/地域81拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて: www.macnica.co.jp
デジサートについて
米デジサート・インク(本社:ユタ州リーハイ、非公開企業)は、インターネット上で人と企業が電子的な信頼でつながることができるようにする、デジタルトラストの世界的なリーディング・プロバイダーです。そのデジタルトラストを強固にするプラットフォームが DigiCert® ONE です。パブリックトラストとプライベートトラストの幅広いニーズをめぐって一元的な可視化と制御を実現し、ウェブサイト、企業のアクセスと通信、ソフトウェア、ID、コンテンツ、デバイスを保護します。デジサートは、受賞歴のあるソフトウェアと、標準、サポート、運用に関する業界のリーダーシップとを結び付けており、全世界の主要企業に選ばれるデジタルトラストプロバイダーです。
デジサート・ジャパン合同会社は米デジサート・インクの100%子会社です。