Ansysの半導体ソリューションがTSMCに認定され、進化するチップ設計の信頼性と精度の高い解析が可能に
電気設計ルールの最終検証のためのAnsysの高速かつ大容量アプローチは、チップの急速なサイズ拡大に伴う業界の重要なニーズに対応
主なハイライト
- ポイントツーポイント(P2P)および電流密度(CD)に対応したAnsys PathFinder-SC(TM)静電気放電(ESD)信頼性解析ソリューションがTSMCのN2プロセス技術の認定を取得
- TSMCは、Ansys RedHawk-SC(TM)、PathFinder-SC、Ansys RedHawk-SC Electrothermal(TM)を含むAnsys SeaScape(TM)クラウド最適化電子設計自動化プラットフォームソリューションの精度、および分散型クラウドサービス上で動作するAnsys Totem(TM) を認定
Ansys(NASDAQ:ANSS) は4月2日、PathFinder-SCがTSMCのN2シリコンプロセス技術を使用して設計するお客様向けの新しいESD解析ソリューションとして認定されたことを発表しました。PathFinder-SCは、優れたキャパシティとパフォーマンスを提供し、クラウド上の大規模デザインにも容易に対応できる新しい検証ソリューションを提供します。このソリューションは、システムオンチップやマルチダイ集積回路を含む大規模で複雑な設計に対して、設計プロセスの早い段階と最終段階のESD検証の両方で、P2PおよびCDのロバストなESD解析を実行する新しい機会を提供します。これにより、チップは電気的な過大ストレスから保護され、AI、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、5Gモバイル通信、車載、メモリ、グラフィックプロセッサ(GPU)などのアプリケーションに安全で信頼性の高い半導体製品が提供されます。
AnsysとTSMCは、クラウドを大容量かつ高速な選択肢として相互の顧客に普及させるため、RedHawk-SC、PathFinder-SC、RedHawk-SC Electrothermal 3D-ICマルチフィジックス解析プラットフォームを含むSeaScapeの認証を共同で取得しました。トランジスタレベルおよびミックスドシグナル設計のためのAnsys Totemソリューションも認定されており、分散クラウド環境でプロジェクトを実行する場合でも、同様の検証信頼性と精度をお客様に提供します。

【上図】Ansys PathFinder-SCのグラフィカルなインターフェース
TSMCのSenior Director of Advanced Technology Business DevelopmentであるLipen Yuan氏は、次のように述べています。
「チップの規模とサイズが増加し続ける中で、お客様が当社の最先端プロセス技術の性能と電力効率を最大化する最適な設計ソリューションを利用できるように、新しいアプローチと新しいテクノロジーを検討する必要があります。当社は、AnsysのようなOpen Innovation Platform®(OIP)パートナーとの協力により、半導体設計の最前線を進むお客様に実績と信頼性のある検証ソリューションを提供します」
AnsysのVice President and General Manager of the Semiconductor, Electronics, and Optics Business UnitであるJohn Leeは、次のように述べています。
「Ansysのマルチフィジックスプラットフォームは、パワーインテグリティから高速電磁界まで、さまざまな物理学に対応する強力な技術ソリューションを提供します。TSMCとの協業により、世界で最も複雑なチップを設計し、生産性を向上させるためにクラウドを活用したいと考えている共通のお客様のためにマルチフィジックス解析を拡張することができます」
Ansysについて
当社のミッション: 人類の進歩を促進するイノベーションに力を
Ansysのシミュレーションは、ビジョナリーカンパニーが世界を変える革新的アイデアを、設計から現実のものにするために活用されています。50年以上にわたり、Ansysのソフトウェアは、様々な業界のイノベーターがシミュレーションの予測能力を活用して、限界を越えることを可能にしてきました。持続可能な輸送手段から高度な半導体まで、衛星システムから救命医療機器まで、Ansysは人類の進歩における次なる大きな飛躍の原動力となります。
※本プレスリリースは、米Ansys Inc.が2025年4月2日(現地時間)に発表したリリースの抄訳です