2019年6月28日

Nutanix、2020年までに製造業におけるハイブリッドクラウドの採用が拡大すると予測

製造業でのマルチクラウドの活用は今後2年間で2倍以上に

Nutanix Inc. (本社:米国カリフォルニア州、創業者兼CEO:Dheeraj Pandey 以下、Nutanix) は、製造業におけるプライベート、パブリック、ハイブリッドクラウドの採用計画に関するグローバルの調査レポート「Nutanix Enterprise Cloud Index」の製造業を対象とした調査結果を発表しました。今回の調査で、製造業のハイブリッドクラウドの採用状況や計画は、調査対象と他業界の世界平均を上回っており、製造業におけるハイブリッドクラウド環境の導入率は19%に達していることが明らかになりました。さらに、製造業ではハイブリッドクラウドの導入を2倍以上に拡大する計画があり、普及率は今後2年間のうちに世界平均を4%上回る45%に達する見込みです。

製造業界は現在、「イノベーションの行き詰まり (英語)」1を経験しており、イノベーションや変革を推進する考えこそあるものの、レガシー化したITシステムによりその可能性が制限されています。「インダストリー4.0」のようなイニシアチブによって、製造業がデジタル化の取り組みを採用し、この障壁を打破する機会がある一方で、企業の役員は従来業務を優先 (英語) しつつ、新しい機会を捉えて価値の創造にも注力する必要があります。製造業は、常にこうした相反する課題に直面しています。グローバル化による競争が激化する中、生産性向上と運用上の目標達成というプレッシャーを受けながら、将来的な成長に必要な投資も求められています。

こうした課題に対処するため、現状と将来で異なる目標を両立させる新たなテクノロジーに対する需要が高まっています。製造業のIT責任者は、増収のために短期的な解決策を見つけ、誤った選択をしないようにしなければなりません。一方で、自動化の実現、データの活用強化、顧客体験の向上など、長期的なソリューションにも目を向ける必要があります。「Nutanix Enterprise Cloud Index」の調査結果から示唆される点として、製造業の責任者は、レガシーシステムに留まることなく、新たなテクノロジーを積極的に採用しています。製造業の企業は、スピード、柔軟性、ローカライズ機能を提供する分散型クラウドモデルにより、品質を維持しつつ、効率化を実現しています。

91%の企業がハイブリッドクラウドを理想的なITモデルに挙げる一方、現在のハイブリッドクラウドの普及率の世界平均は18.5%に留まっています。こうした隔たりの理由の1つとして、ハイブリッドクラウドモデルへの移行に伴う課題が挙げられます。製造業におけるハイブリッドクラウド採用の障壁は、その他の業界と同様に、アプリケーションのモビリティ、データセキュリティ/コンプライアンス、パフォーマンス、IT人材不足などが挙げられました。製造業は他の業界と比較すると、AI/マシンラーニング、ハイブリッドクラウド、ブロックチェーン、エッジコンピューティング/IoTの分野でのIT人材不足が多く報告されました。

その他の主な調査結果は、以下の通りです。

  • 製造業の43%の企業は現在、主要なITインフラストラクチャーとして従来型のデータセンターを使用しています。世界平均の41%を少し上回る結果です。
  • しかし、製造業が全業界の中で最も高い割合で単一のパブリッククラウドサービスを使用しています。世界平均の12%に対し、製造業界では20%が単一のパブリッククラウドサービスを使用しており、この結果はレガシーITシステムのワークロードをオンプレミスで処理しきない製造業企業がクラウドに移行しつつある裏付けと考えられます。
  • 製造業は、プライベートクラウドへの移行も進めています。56%の企業がエンタープライズ・アプリケーションをプライベートクラウド環境で実行しており、その割合は世界平均を7%上回りました。
  • 製造業では、クラウドへの支出が課題となっています。ハイブリッドクラウドの導入理由の1つに、IT支出を企業側でコントロールできることが挙げられます。パブリッククラウドを使用する企業は、年間IT予算の26%をパブリッククラウドに支出していますが、この割合は今後2年間で35%に上昇すると予測されています。しかし、パブリッククラウドを使用する企業の3分の1以上 (36%) は、支出が予算を上回ったと回答しました。
  • 製造業では、ワークロードを実行する環境を決定する上で最も重要な要因として、セキュリティとコンプライアンスを選択する割合が他業界を少し上回りました。セキュリティとコンプライアンスを最も重要な決定基準とした割合が世界平均で31%なのに対し、製造業では34%がセキュリティとコンプライアンスを最も重要な要因に選びました。

全世界のすべての業界で共通して、ハイブリッドクラウド採用の見通しが良好である理由は、急速に変化するアプリケーションの要件に基いて、企業がITインフラストラクチャーの購入、構築、レンタルを自由に選択できる、IT環境の自動化と柔軟性の高まりを反映していると言えます。

Nutanix, Inc. グローバルマーケティング担当シニアバイスプレジデント Chris Kozupは、次のように述べています。「生産管理やサプライチェーン管理などの分野で、急速に変化するビジネスニーズに対応するため、製造業では最新のITスタックとインダストリー4.0ソリューションの導入に投資を行っています。ハイブリッドクラウド・インフラストラクチャーによって、レガシーアプリケーションやサービスの最新化に向けた取り組みが可能となります。その結果、製造業のIT責任者は、ビッグデータ、IoT、次世代エンタープライズ・アプリケーションへの長期的な投資に専念できます。マルチクラウド環境への移行に関し、製造業では未だに障壁に直面していますが、今回の調査で、製造業がさらなる成長に向けて、今後ITイノベーションをリードする準備が整っていることが明らかになりました。」

「Nutanix Enterprise Cloud Index」について
本レポートは、NutanixがVanson Bourneに委託し、世界の製造・生産企業337社を含む、20カ国・地域の2,300名の意思決定者を対象に、ビジネスアプリケーションの実行場所、今後の導入計画、クラウドにおける課題、クラウドの取り組みとその他のITに関するプロジェクトとの関連性について調査しました。南北アメリカ、欧州・中東・アフリカ (EMEA)、アジア太平洋および日本 (APJ) の幅広い業界および事業規模の企業から回答を得ました。

グローバルレポートと調査結果についての詳細は、「Nutanix Enterprise Cloud Index 2018」をご参照ください。

出典: 1「IDC FutureScape: Worldwide Operations Technology 2018 Predictions」、文書#US42126317、2017年10月

(以上)

Nutanix Inc.について
Nutanixは、クラウドソフトウェアとハイパーコンバージドインフラストラクチャー・ソリューションのグローバルリーダーであり、ITインフラストラクチャーをその存在さえ意識させない「インビジブル」なものに変革することで、企業のIT部門が、ビジネスに直結したアプリケーションやサービスの提供に注力できるようにします。NutanixのEnterprise Cloud OSソフトウェアは世界中の企業に採用されており、パブリッククラウド、プライベートクラウド、分散型エッジクラウドを対象に、ワンクリックのアプリケーション管理とモビリティを実現することで、総所有コストを大幅に削減しつつ、あらゆる規模でアプリケーションの実行を可能にします。その結果、高性能のIT環境をオンデマンドで迅速に実現でき、アプリケーション所有者には真のクラウドライクな体験が得られます。詳細については、www.nutanix.jp をご覧いただくか、Twitterをフォローしてください (@NutanixJapan)。

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