済生会熊本病院、止められない医療情報システムの仮想化基盤にNutanixを採用
拡張性の高いインフラづくりへの新たな挑戦。
将来の医療を見据えて、増え続ける医療部門システムの基盤を集約化。
運用管理を容易に。
ニュータニックス・ジャパン合同会社(本社: 東京都千代田区、社長: 町田 栄作、以下Nutanix)は本日、「Nutanix Enterprise Cloud Platform NX-3000シリーズ」が、社会福祉法人 恩賜財団 済生会熊本病院(所在地: 熊本県熊本市、院長: 副島秀久、以下済生会熊本病院)の医療情報システムの仮想化基盤に採用されたことを発表しました。
1935年に開設された済生会熊本病院の基本方針は、「救急医療」「高度医療」「地域医療と予防医学」「医療人の育成」の4つ。「断らない救急」をモットーに、地域における急性期専門医療の中核病院として、高度で専門的な医療を24時間体制で提供しています。19の標榜科が設置されており、地域の医療機関との連携強化や患者を中心としたチーム医療などにも積極的に取り組んでいます。
同院では、部門や診療科目ごとにさまざまな医療情報システムが稼働しています。107ほどある医療情報システムはすでに仮想化環境で稼働していましたが、仮想環境のストレージのサポートが終了することになり、新たな環境を模索することになりました。新たなシステムでは、ハードウェアのサポートが終了した場合でも継続してシステムが活用できる、拡張性の高いものを検討しました。「病院では簡単にシステムを止めることができません。稼働したまま新たな環境に移行でき、拡張が高く負荷分散が容易なシステムを導入したいと考えました」と医療情報部 医療情報システム室 主任 野口忠祥氏は当時を振り返ります。
そこで出会ったのが、ハイパーコンバージドインフラの概念とNutanixが提供するエンタープライズクラウドプラットフォームでした。「従来のサーバーとSANスイッチ、ストレージから成る3層構成とはまったく異なる考え方に驚きました。まるで異次元の仕組みのように感じました」と野口氏は最初の印象を語ります。利用率の上限を設定した上で物理サーバーを増設するなど、仮想環境をうまく活用してきた同院だけに、システムの中断なしにノードを追加するだけで柔軟に拡張できることはとても魅力的だったと野口氏。Nutanix製品は同じクラスター内の複数の世代のサーバーとストレージをサポートし、長く製品を使用できるように設計されていました。
また、増設すればするほどレスポンスが向上するというNutanixならではの特徴についても、野口氏は期待を寄せています。「集約していくことで管理効率が向上するだけでなく、運用コストの面でもメリットがあると考えています。仮想化をうまく活用できるという点でも、ハイパーコンバージドインフラという概念を基盤としたNutanixのエンタープライズクラウドプラットフォームは最適な選択だと考えています」。
その結果、同院の部門システムを稼働させるための新たな仮想環境基盤として、Nutanix Enterprise Cloud Platform NX-3000シリーズが採用されました。
導入効果
2016年末には、これまで運用してきた仮想環境上で稼働している100以上の部門システムを、新たに導入したNutanix Enterprise Cloud Platform NX-3000シリーズに移行しました。従来のサーバー、スイッチ、ストレージの3層構成の仮想化環境が一つの機器に集約され、移行前の仮想化環境と比較すると、システム室の占有スペースを3分の1程度にまで縮小することに成功しました。
システムのレスポンスも大きく改善しました。野口氏は、「例えば薬剤関連のサーバーは、月に1度、定期的に再起動していますが、Nutanixに移行した後は目に見えて起動速度が改善しています。アプリケーションの起動も早く、OSの起動だけを見ても半分以下の時間で立ち上がるようになりました」とその効果を実感しています。
新たな環境に移行したことで、これまでハードウェアの寿命にあわせて再構築せざるを得なかった医療情報システムを長く使えるようになり、将来的に発生するシステム入れ替え時のコスト削減が期待されています。
また野口氏は、「Nutanixを導入することで、院内のインフラながらクラウドのような考え方ができるようになりました。理想はクラウドの様に、必要に応じて柔軟に増減できるような仕組みです。Nutanixを活用することで、その考え方に近づくことができました。パブリッククラウドを利用する時がくれば、その際には院内の環境を縮小することもできるはず。そんな柔軟性がNutanixの魅力」と語っています。
今後の展望
医療情報部 医療情報システム室 東賢剛氏は、100以上の部門サーバーや電子カルテのシステムも含めて仮想化に取り組んでいき、いずれはすべて集約したいと語ります。「運用管理の点からも、複数の人間でサポートしていくためには可能な限りシンプルなものが求められます。一部残っている物理環境では、テープを使ってその場でバックアップを取らなくてはならず、災害対策の観点からは課題が残っています。その環境を解消して耐障害性を強化していくことも念頭に、仮想化をさらに進めていきながら集約を加速していきたい」と東氏は今後の展望を語っています。
本事例の詳細は、以下リンクよりご覧いただけます。
go.nutanix.com/rs/031-GVQ-112/images/Nutanix_Case_Study_Saiseikai_Kumamoto_Hospital.pdf
(以上)
Nutanix Inc.について
Nutanixは、ITインフラストラクチャーをその存在さえ意識させない「インビジブル」なものに変革することで、企業のIT部門が、ビジネスに直結したアプリケーションやサービスの提供に注力できるようにします。Nutanixのエンタープライズクラウドプラットフォームは、Webスケール技術とコンシューマーグレードなデザインによって、サーバー、仮想化機能、そしてストレージを、耐障害性能に優れ、ソフトウェアデファインドで高度なマシン・インテリジェンスを備えたソリューションです。広範なエンタープライズ・アプリケーションに向け、予測可能なパフォーマンス、クラウドのようなリソース活用や強固なセキュリティ機能、さらにシームレスなアプリケーションモビリティ機能を提供します。詳細については、www.nutanix.jp をご覧いただくか、Twitterをフォローしてください (@nutanix)。
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