2017年1月30日

ジュニパーネットワークス、東京証券取引所のネットワーク基盤「arrownet v2」における採用事例を発表

―ユニバーサル・エッジルーター「MX480」の採用により、お客様のネットワークコストを大幅に削減し、低遅延なネットワークを安定的に提供―

ジュニパーネットワークス株式会社(本社: 東京都新宿区、代表取締役社長:古屋知弘、以下 ジュニパーネットワークス)は、株式会社東京証券取引所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:宮原幸一郎、以下 東京証券取引所)の株式売買システム「arrowhead」のネットワーク基盤「arrownet v2」におけるジュニパーネットワークスのユニバーサル・エッジルーター「MX480」の採用事例を発表しました。「MX480」の導入により、MPLS(Multiprotocol Label Switching)による仮想ネットワーク技術を活用して、複数のサービスを一つのネットワーク上で稼働させることができるようになり、ネットワーク利用者の大幅なコスト削減と、低遅延で安定したネットワークを実現しました。

採用背景
東京証券取引所は、ニューヨーク・ロンドンと並ぶ世界有数の金融商品取引所として、高い信頼性と性能を持った世界水準のインフラ構築に取り組んできました。2009年には株式売買システム「arrowhead」のネットワークシステム「arrownet」にジュニパーネットワークスのルーター(M320とM120)を採用し、2010年に運用を開始しました。その後、技術の進化とお客様のニーズの高まりにより、「arrownet」を東京証券取引所のためだけのネットワークインフラとしてではなく、国内の金融取引全体を統合するネットワークとして「arrownet v2」を構築することになりました。この「arrownet v2」では、東京金融取引所(TFX)や証券保管振替機構(ほふり)、東京商品取引所(TOCOM)への接続性に加えて、これまで以上の高速性や信頼性、拡張性、さらに、日本の経済インフラとしての公正性、安全性、効率性が求められました。このような条件に対応するネットワーク機器として選択されたのがジュニパーネットワークスのユニバーサル・エッジルーター「MX480」でした。

採用基準と効果
「MX480」を選択するうえで、最も重要視されたのは「MPLS(Multiprotocol Label Switching)」でした。従来の「arrownet」のお客様は、接続するシステム、本番・テスト環境、ユニキャスト・マルチキャストといった要件に合わせて、それぞれ回線を引く必要があったため、サービス開発・拡張の際におけるネットワークコストが課題となっていました。統合ネットワークとして機能する新しい「arrownet v2」では、MPLSによる仮想ネットワーク技術が応用され、複数のサービスを1つのネットワーク上で稼働させることが可能になりました。これにより接続回線は1本のみとなり、利用者のコスト削減を実現しました。

拡張性や性能面も大きな採用理由となりました。2012年に稼働を開始した「arrownet v2」は、2015年9月にアクセスポイントを2つから3つに増設し、2016年2月に利用者への10Gbps回線サービス提供を実現しました。さらに、詳細な機器の選定にあたっては、ネットワークOS「JUNOS OS」も大きな要因となりました。MXシリーズは、統合されたJUNOSによって、いずれの機器でも同様の機能を実現することができます。そのため、「arrownet」の設計に最適なサイズの機器を選定するだけで容易に構成を組むことができました。

また、公正なインフラ構築では、ジュニパーネットワークスのエンジニアリングによる対応も大きく貢献しました。金融取引では、極微量の遅延が取引に大きく影響する可能性があるため、ルータのいずれの物理ポートでも、同様の品質を発揮することを顧客へ証明する必要があります。ジュニパーネットワークスは、米国のエンジニアリングチームと連携を図り、すべての物理ポートで遅延差のない公正なネットワーク品質を保つことに成功しました。

今後の展望

東京証券取引所は、今後も信頼性が高く安定したネットワークを基盤に、「arrownet」の帯域拡張やBCP対応などにも注力していく予定です。

参考資料:

導入事例: 公正かつ効率的な金融取引を実現するネットワークインフラで 日本経済を支える東京証券取引所

ジュニパーネットワークスについて

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