2017年2月23日

ノキア、エッジコンピューティングを活用した公共スペースでの低 遅延ネットワークソリューションの実証実験をNTTの研究所と実施

●ノキアはマルチアクセス・エッジ・コンピューティング・プラットフォームを活用し、NTTの研究所と共同でパブリックセーフティでのビジネスチャンスを狙った実証実験を実施しました。 ●この実証実験の一部は、2月27日からスペイン・バルセロナで開催されるMobile World Congress 2017のノキアブースでも紹介予定です。 ●2020年に東京で開催されるオリンピックを見据え、ノキアは公共スペース向けの包括的なIoTベースのセキュリティソリューションの基盤の提供を行います。

ノキアソリューションズ&ネットワークス株式会社(東京都港区、代表取締役社長ジェイ・ウォン、以下ノキア)は、IoT時代に向けた低遅延通信とデータ前処理のメリットを実証するために、NTTネットワーク基盤技術研究所(以下、NTT)と共同でマルチアクセス・エッジ・コンピューティング(以下、MEC)プラットフォームの実証実験を行いました。この実証実験は、包括的なIoTベースのソリューションのネットワーク基盤となり、パブリックセーフティ分野の事業展開における新たな収益源となることが期待されます。

低遅延は、MECを利用した分析処理、特にパブリックセーフティにおける顔認証セキュリティアプリケーションにメリットをもたらします。公共スペースにおける監視カメラを使った視覚的な身元確認の重要性が増す中で、待機時間の長さが大きな課題となっています。さらに、顔認証プロセスで生成される膨大なデータも、効率的なセキュリティ管理における課題です。

ノキアとNTTは互いのテクノロジーを活用し、こうした課題に取り組んでいます。NTTが提案する低遅延通信パケット処理技術、通常帯域利用技術、遅延を考慮したデータ補正などの技術と、ノキアのMEC製品等を組み合わせることで次のような成果を上げています。 ・監視カメラでの顔識別時間を短縮
従来クラウド上に配置される顔認証ソフトウェアをキャリアネットワークのエッジに配置することで、監視カメラから受信した顔データをすばやく識別できるようになり、認証時間が飛躍的に短くなりました。 ・集中型クラウドにおけるデータプロセスのオーバーヘッドを解消
MECベースのソリューションでは、顔認証ビデオ分析をキャリアネットワークのエッジで実行します。そのため、ビデオカメラのトラフィックを大幅に削減でき、集中型クラウドに大量のデータを流す必要がなくなります。

■ノキアソリューションズ&ネットワークス株式会社代表取締役社長、ジェイ・ウォン(Jae Won)は次のように述べています。
「ノキアのMECプラットフォームは、今日の市場において唯一モバイルエッジでLTEパケットを処理できる製品です。このトライアルは、パブリックセーフティ分野に様々なメリットをもたらす5Gの低遅延相互通信を実現するうえで重要なステップとなります。NTT様と協力してIoT及びMECベースのセキュリティソリューションを開発し、公共の場のユーザのさらなる安全を確保していきたいと思います。このテクノロジーは、モバイル・ワールド・コングレス2017の会場で、NTT様と共に紹介する予定です。」

■Did you know?
ノキアは、MECに関するETSI ISG(Industry Specification Group)の創設メンバーです。このグループは30のメンバーで構成され、無線アクセスネットワーク内のIT機能とクラウドコンピューティング機能を支えるオープン環境の標準化と発展に努めています。ノキアはMEC通じて、オープンアーキテクチャと標準インターフェースを備えた、差別化されたサービスや新しいアプリケーションの開発を促進していきます。

■ノキアについて
ノキアは、人とモノをつなぐ技術分野における世界的な
リーダー企業です。ノキア ベル研究所のイノベーションを基盤として、通信事業者、政府機関、大企業のお客様、そして一般消費者に、最も洗練された包括的な製品、サービス、ライセンスを提供しています。
5GやIoT(モノのインターネット)の通信インフラから、VRやデジタルヘルスなどの新たなアプリケーションの分野において、私たち人間の可能性を広げ、生活をより豊かにするための将来の技術開発を推進しています。 www.nokia.com