2021年5月21日

シーメンス、Supplyframeの買収でデジタル・マーケットプレイス戦略を加速

  • シーメンスはグローバルなエレクトロニクスのバリューチェーンのための急成長を遂げている大手マーケットプレイス、Supplyframeを買収
  • Supplyframeのノウハウとシーメンスの主要ソフトウェアを統合することで、顧客のイノベーションと製品開発を加速
  • Supplyframeは、シーメンスのデジタル・マーケットプレイス戦略の中核に
  • 取引の完了は2021年度第4四半期を予定

(2021年5月17日 ドイツ、ミュンヘン発)
シーメンスは、グローバルなエレクトロニクスのバリューチェーンのための大手Design-to-SourceプラットフォームであるSupplyframeを7億米ドルで買収する契約を締結しました。この取引によって、Supplyframeとシーメンスの顧客に大きな価値がもたらされます。顧客は、シーメンスのサービスとSupplyframeのマーケット・インテリジェンス両方にシームレスかつ迅速にアクセスすることができます。これによって、顧客は、コストを削減し、アジリティ(機敏性)を高め、高度な情報に基づく意思決定が可能になります。この買収によって、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)を通じシーメンスのポートフォリオも強化され、EDA(電子機器の設計作業の自動化) やPCB(電子回路基板)といった分野にとどまらず、他の領域や技術分野にも拡大されていきます。

「Supplyframeの非常にイノベーションに長けた優秀なチームをシーメンスに迎え入れることができて本当に嬉しく思います。Supplyframeは、当社の全体的なデジタル・マーケットプレイス戦略の中核となるでしょう」と、シーメンスAG取締役であるセドリック・ナイケは述べます。「Supplyframeのエコシステムとマーケットプレイス・インテリジェンスは、当社の産業用ソフトウェアポートフォリオを完璧に補完するものであり、中小企業顧客の成長市場に向けた当社の能力を強化します。」

「18年前、当社はエレクトロニクスの広範なバリューチェーンをインテリジェントにつなぐ行程を開始しました。私たちのビジョンを少しずつ現実のものにしていくには、献身的なチームと未来志向の顧客基盤の両方が必要でした。このプロセスは、最近の部品不足の状況によって一層加速しています。この状況によってサプライチェーンの脆弱さが露呈し、デジタルトランスフォーメーションとインテリジェントな意思決定が不可欠となりました。シーメンスと手を組み、私たちのイノベーションを拡大し、グローバルレベルでの当社のDSIソリューションの採用を推進していけることが非常に楽しみです。当社の顧客、取引先、そして従業員にとってこれは素晴らしい成果です」と、SupplyframeのCEO・設立者であるスティーブ・フラッグは述べます。

Supplyframeは、全世界で1,000万人以上のエンジニアリングとサプライチェーンの専門家を擁する強力なDesign-to-Sorce Intelligence(DSI)エコシステムを構築し、グローバルなエレクトロニクスのバリューチェーンにおける企業の製品設計・調達・マーケティング・販売に変革をもたらしました。SupplyframeのSaaSサービスは、過去数年にわたって年率およそ40%で成長しており、中期的にこの成長率が続くと見込まれます。

シーメンスは、Supplyframeが持つ能力と自社のポートフォリオによって、推定で正味現在価値4~6億米ドル規模の多大なシナジーを実現できるでしょう。EPS(1株当たり利益)は、プレPPAで取引完了後2年目に増大します。スティーブ・フラッグは、引き続き会社のCEOにとどまり、シーメンスデジタルインダストリーズのソフトウェア・シニアリーダーシップチームに加わります。

2003年に設立されたSupplyframeは、カリフォルニア州パサデナに本拠を置き、米国、中国、フランス、セルビア、イギリスにも事務所を構えています。2021年度のSupplyframeの推定収益は約7,000万ドルで、利益率はソフトウェア業界では一般的な数値です。

本取引の完了は、前提条件の充足後、2021年度第4四半期を予定しています。

【参考資料】
本資料はシーメンス AG(ドイツ・ミュンヘン)が2021年5月17日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に抄訳したものです。本資料の正式言語はドイツ語・英語であり、その内容および解釈については両言語が優先します。原文プレスリリースおよび関連資料は以下の URL よりご覧いただけます(英文)。 sie.ag/3wdXycU

■ シーメンスAGについて
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業でありつづけています。ビルや分散型エネルギーシステム向けのインテリジェントなインフラストラクチャー、プロセス産業や製造業向けの自動化、デジタル化の分野を中心に、世界中で事業を展開しています。シーメンスはデジタルと現実世界を結びつけることで、お客様と社会に貢献します。鉄道、道路交通のスマートなモビィティー・ソリューションの主要サプライヤーであるモビリティを通じ、シーメンスは旅客および貨物サービスの世界市場の形成をサポートします。さらに上場会社であるSiemens Healthineersの過半数の株式を保有することで、医療技術やデジタル・ヘルスケア・サービスの世界の大手サプライヤーでもあります。また、送電および発電の世界のリーダー企業であり2020年9月28日に株式上場したシーメンスエナジーの半数未満の株式を保有しています。2020年9月30日に終了した2020年度において、シーメンスグループの売上高は571億ユーロ、純利益は42億ユーロでした。2020年9月30日時点の継続事業における全世界の社員数は29万3000人です。詳しい情報は、http://www.siemens.comにてご覧いただけます。

■ 日本におけるシーメンスグループ
シーメンスは、1887年に東京・築地に初めてのオフィスを開設して以来、130年にわたり日本のお客様から信頼を寄せられるパートナーとして尽力してまいりました。海外のシーメンス同様、都市化、人口動態、気候変動、グローバル化、そしてデジタル化といったメガトレンドに対して最適なソリューションをご提案しています。シーメンスは先進的な製品やサービス、ソリューションにより、お客様に競争優位性をご提供しつづけるとともに、昨今の環境問題に対応してまいります。2020年9月末に終了した2020年度において、日本のシーメンスの売上高は約1582億円、社員数はおよそ2,300人です。詳しい情報はhttp://www.siemens.com/jpにてご覧いただけます。

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