ジュニパーネットワークス、新たに3ステップのキャンパスファブリックワークフローとEXシリーズ分散型スイッチを発表
有線アクセスにおいてMist AIとクラウドを活用し、エンタープライズネットワークの運用課題を解決
ジュニパーネットワークス(本社:カリフォルニア州サニーベール、NYSE: JNPR)は本日、エンタープライズネットワークの円滑な導入、サービス提供までの時間短縮、トラブルシューティングのコスト削減を実現する、新たなクラウドホスト型のキャンパスファブリックワークフローを発表しました。新製品の分散型スイッチ「EX4400-24X」は、エンタープライズキャンパスへの分散型導入および低密度データセンターのトップオブラック環境においてMist AI™とクラウドの活用を可能にします。ジュニパーネットワークスの有線スイッチポートフォリオに加わったこれらの新しいサービスと製品は、AIドリブンエンタープライズネットワークにさらなる拡張性、パフォーマンス、セキュリティをもたらします。
ジュニパーネットワークのAIドリブンエンタープライズ製品担当グループバイスプレジデント、スディア・マッタ(Sudheer Matta)は以下のように述べています。「従来のオンプレミス型のマイクロセグメンテーション向けソリューションは、導入や管理が非常に複雑で、セキュリティと柔軟性を完璧な状態で実現することが困難でした。今回の発表より、Mist AIとクラウドを標準ベースのEVPN/VXLANと組み合わせることで、追加のマイクロセグメンテーションを備えたキャンパスファブリック環境を実現し、安全でオープンかつ、セキュアでシームレスなソリューションを実現します」
キャンパス導入の簡素化
キャンパスIT部門が直面している課題として、EVPN/VXLANなどの複雑なL2/L3スイッチファブリックの構成とテストが挙げられます。そのため、企業はこのアーキテクチャの導入をあきらめるか、トラブルシューティングに不要な時間とコストを費やすかの選択に迫られています。ジュニパーネットワークスの新しい有線アクセスワークフローは、Mist AIとクラウドを活用することでこの課題を解決します。詳細は以下のとおりです。
- EVPNマルチホーミング、EVPNコア/ディストリビューション、IP Closなどの共通した標準ベースのキャンパスファブリックを、簡単な3ステップのプロセスで導入できるようになります。このプロセスでは、希望するトポロジーの選択や、デバイス/ロールの割り当て、設定のプッシュを行います。
- Mist AIによって障害の事前の特定と修正が可能になり、ファブリックのスムーズな導入と、有線ネットワークの運用を最適化します。例えば、Wired Assuranceのサブスクリプションでは、お客様とパートナーは、VLANの設定ミス、ポートフラップ、ケーブル不良など、スイッチに関するさまざまな障害を容易に特定して修正できます。
- グループベースポリシー(GBP)の自動化設定や、アプリケーションとIoTデバイスのセキュリティを向上させるマイクロセグメンテーションの有効化を簡単に実行できます。これは、内部アプリケーションやデバイスの侵害から保護する脅威認識ネットワークSecIntelを補完するものです。
- 仮想ネットワークアシスタント「Marvis」は、自然言語理解(NLU)により、複雑な問題に対してシンプルな回答を提供し、事前に主要な対応を提案します。キャンパス/ブランチポートフォリオ全体で共通のMist AIエンジンを活用することで、有線アクセス、無線アクセス、SD-WANのドメインをすべて連携させ、クライアントからクラウドまで、卓越したインサイトと最適化を実現します。
Mist AIを活用したキャンパススイッチングソリューションによって、お客様とパートナーは、これまでそうした環境の実現を妨げていた導入の課題や運用コストの心配をすることなく、規格に適合したシームレスなL2/L3ファブリックのメリットを享受できるようになります。
新製品の分散型スイッチ「EX4400-24X」:クラウドとAIに最適化されたエンタープライズ向け製品
あらゆる規模の企業は、迅速かつセキュアにネットワークにアクセスする必要があるユーザー、デバイス、アプリケーションの急増に直面しています。現在と未来の要件に対応できるネットワークを構築するには、ソフトウェアとハードウェアの両面を網羅するクライアントからクラウドまでの戦略が必須です。
企業のキャンパスおよびブランチ向けのスイッチであるEXシリーズに新たに加わった「EX4400-24X」は、「EX4400」のスイッチ全製品を補完できるように設計されており、ジュニパーネットワークスの高度なキャンパスファブリック技術に完全に対応した10GB対応の分散型で小型のコアデバイスです。他の「EX4400」モデルと同様に、「EX4400-24X」はクラウドネイティブの運用で簡素化と拡張性を実現できるよう最適化されており、ジュニパーネットワークスのAIOpsでより優れたユーザーエクスペリエンスおよびITエクスペリエンスを実現します。
このスイッチはMist AI向けに最適化されているため、IT部門はゼロタッチプロビジョニングと自動化ワークフローで導入時間を短縮できます。また、Mist AIによって、フルスタックにおけるイベントの相関、事前の異常検知、自律型のネットワークアクションによって迅速なトラブルシューティングを実現します。
さらに、IoTデバイスのニーズの高まりに応えるため「EX4400」の全モデルが、MACsec AES256や、グループベースポリシー(GBP)を用いた標準ベースのマイクロセグメンテーションといった重要なセキュリティ機能を搭載しています。また、リアルタイムのフローモニタリングにより、セキュリティの脅威から常時保護します。
「EX4400-24X」は、小型のフットプリントと24×10GbEポート、多様なアップリンクオプション(100GbE、25GbE、10GbE)、バーチャルシャーシで最大10人までサポート可能といった特長を備え、エンタープライズキャンパスへの分散型導入、低密度データセンターのトップオブラック環境に最適です。
プロフェッショナルサービスで導入の簡素化と迅速化を実現
インフラの進化に伴い、各部門もそれに合わせて進化する必要があります。クラウド技術の採用によって、IT部門は新技術の迅速な導入を余儀なくさせており、組織内でミスや間違いが起こりやすい無防備な状態が発生しています。
Juniper Mist Wired Assurance導入サービスとJuniper Mist Campus導入サービスは、お客様がジュニパーネットワークスのエキスパート、自動化ツール、ベストプラクティスの設計方法を利用できるようにし、ワークフローの改善やIT部門の負担軽減をサポートします。このサービスは、EXシリーズのイーサネットスイッチの導入だけでなく、サードパーティベンダーによるスイッチの導入の簡素化と迅速化を実現し、リスクの軽減とダウンタイムの最小化を図ります。お客様は、分散型エンタープライズにおける大規模キャンパスの設計、ITオペレーションの合理化、平均修復時間(MTTR)の短縮が可能になるとともに、ジュニパーネットワークスのサービスによる迅速なオンボーディング、設定、管理で新世代のエクスペリエンスファーストネットワークを実現できます。
さらにお客様は、Juniper Support Insightsによって、エクスペリエンスおよびライフサイクルの管理能力を強化できます。それにより、AIによるサポートがジュニパーネットワークスのポートフォリオ全体で可能になり、「EX4400」スイッチを含めて組織で使用しているジュニパーネットワークスのあらゆるデバイスが健全に運用されているか可視化できます。ジュニパーケアに含まれているこのサービスによって、ジュニパーネットワークスのデバイスは容易かつセキュアにクラウドにつながり、組織のネットワークを最適化できるシンプルで使いやすいダッシュボードで実用的なインテリジェンスを得られます。
有線/無線アクセスのリーダー
これらの発表は、あらゆる規模のお客様や業界全体に「エクスペリエンスファーストネットワーキング(Experience First Networking)」を提供するというジュニパーネットワークスのミッションに基づいており、ネットワークコミュニティの共感を集めています。ジュニパーネットワークスは先ごろ、ガートナー社による2022年度版「Magic Quadrant™ for Enterprise Wired and Wireless LAN Infrastructure(エンタープライズ向け有線/無線LANインフラストラクチャ分野のマジック・クアドラント)」において、3年連続でリーダーに位置付けられました。2022年12月に発表された同レポートで、ジュニパーネットワークスは、現在と将来の市場戦略、イノベーション、製品戦略について明示するベンダーの能力を評価する「ビジョンの完全性」において、2年連続で最も高い位置付けと評価されました。また、製品・サービス、市場対応力、顧客体験についてベンダーを評価する「実行能力」においても、昨年に続き最上位の評価を受けました。
さらに、エンドユーザーから高評価を受けたベンダーや製品を表彰する2022年度版Gartner® Peer Insights™エンタープライズ向け有線/無線LANインフラストラクチャ部門においてもCustomers’ Choiceに選出され、469のレビューで5点満点中4.9点の評価を受けています(2022年12月23日時点)。
プリマス大学 インフラストラクチャーアーキテクト、アレックス・イスラエル氏のコメント:
「ジュニパーのキャンパスファブリックワークフローは、機械学習やAIを活用してネットワーク関連のエラーを検出することで、最新のキャンパスネットワークを実現し、有線・無線を問わず、ネットワークの自動化と自己修復を実現できると期待しています。これにより、学生寮の学生だけでなく、キャンパス内のIoTスタイルのデバイスのユーザーエクスペリエンスが向上し、さらにVXLANを使用したマイクロセグメンテーションが可能になることで、ネットワークセキュリティオプションも改善されます」
エンタープライズ・ストラテジー・グループ 主席アナリスト ボブ・ラリベルテ氏のコメント:
「組織は、セキュリティとユーザーエクスペリエンスを強化するために、キャンパス環境の再構築に積極的に取り組んでいます。ネットワークは、その両方を実現する重要な役割を果たすことになります。しかし、レガシーネットワークと最新のネットワークアーキテクチャの組み合わせは、これらの環境を管理し、トラブルシューティングを行う運用チームにとって課題となります。こうした課題に対応するのが、例えば今回新しくリリースされたキャンパスファブリックワークフローを活用した『Juniper Mist Wired Assurance』サービスです。これにより、組織の規模に関わらず、グループベースポリシー(GBP)のマイクロセグメンテーションを活用したキャンパススイッチの設計、導入、運用を迅速かつ容易に行うことができます。さらに、ジュニパーの新しいクラウドネイティブな分散型スイッチ「EX4400-24X」は、運用の俊敏性、拡張性、きめ細かいアクセス制御セキュリティポリシーを可能にします。ジュニパーのソリューションを組み合わせることで、キャンパスの運用効率の向上、ユーザーエクスペリエンスの向上、セキュリティの強化を実現できます」
本リリースはジュニパーネットワークス本社が2023年3月7日(現地時間)付けで発表したニュースリリース(英語)の抄訳版です。
ジュニパーネットワークスについて
ジュニパーネットワークスは、ネットワーク運用の大幅な簡素化とエンドユーザーのエクスペリエンス向上に注力しています。当社のソリューションは業界をリードするインサイト、自動化、セキュリティ、AIを提供し、真のビジネス成果をもたらします。人々のつながりを強化することにより、福祉、持続可能性、平等性といった世界的な課題を解決できると確信しています。ジュニパーネットワークスに関する詳細な情報は、以下をご覧ください。 www.juniper.net/jp/ 、Twitter、Facebook、YouTube、J-Net(最新情報提供サイト)
Juniper Networks、Juniper Networksロゴ、Juniper、Junos、その他こちらに記載されている商標は、米国およびその他の国における Juniper Networks, Inc.またはその関連会社の登録商標です。その他、記載の各名称は、各所有者に所有権があります。