2019年2月14日

デジサートとUtimaco、量子コンピューティングに関する脅威へ の将来のIoTにおける安全確保に向け、マイクロソフトとの連携を強 化

— 概念検証により、IoT機器の耐量子コンピュータ暗号デジタル証明書の基盤を構築–

米デジサート・インク(本社:ユタ州リーハイ、代表者:ジョン・メリル(John Merrill)、CEO、非公開企業、以下デジサート)と
世界3位のハードウェアセキュリティモジュール(HSM)プロバイダーであるUtimaco社(以下Utimaco) 、耐量子計算機暗号を主導するマイクロソフト リサーチは、
「Picnic」耐量子計算機デジタル署名アルゴリズムの試験実施に成功したことを発表しました。
試験は、一般にIoTと呼ばれるコネクティッドデバイスを暗号化、認証、完全性の提供に使用されるデジタル証明書を利用しています。
今回の概念実証は、現在広く使われている暗号化アルゴリズムに対し量子計算機がもたらす将来の脅威に対してIoTデバイス保護で完全なソリューションを示すものです。

現在、多くのIoTデバイスはRSAとECCを使用し、デバイスのアイデンティティと通信の機密性、完全性および信頼性を確保しています。
マイクロソフト リサーチのブライアン・ラマキア(BrianLaMacchia)博士をはじめとするセキュリティ界のエキスパートは、
RSAやECC公開鍵暗号を破ることのできる大型量子コンピュータが今後10年から15年の間に現れると予想しています。
これはまだ先のようにみえますが、コネクティッドカー、スマートホーム、コネクティッドシティ、コネクティッドメディカルデバイス、
その他重要インフラなど多くのデバイスは、これまでより製品寿命が延び、アップデートも長期間に渡り提供されることが想定されます。

「デジサート、マイクロソフト リサーチ、Utimacoは、耐量子コンピュータの導入がもたらす新たなセキュリティの挑戦に対してコネクティッドデバイスやそのネットワークを保護するため、
未来の問題を解決する方法を共同で取り組んでいます。
3社は共に、RSAやECCと並んで長期にわたり確実に保護を行う耐量子アルゴリズムを利用するハイブリッド証明書の開発で市場をリードしています」と、
デジサートのR&D部門であるデジサート研究所 所長アベスタ・ホジャティ(Avesta Hojjati)は述べています。

マイクロソフト リサーチにより開発されたPcnic耐量子コンピュータデジタル署名アルゴリズムを使い、デジサートにより証明書が発行されます。
このアルゴリズムを導入し、証明書を発行するため、デジサートはUtimaco製ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)を利用しました。
開発中の完全なソリューションは、耐量子コンピュータデジタル証明書の発行や鍵の安全管理を提供できる可能性があり、企業が将来においても有効なIoTを展開を進めるうえで有用です。

「デジサート、マイクロソフト リサーチ、Utimacoの連携により、量子コンピューティングによる潜在的なセキュリティへの脅威から組織を保護できる、
安全で将来においても有効なIoTの採用が進むでしょう」と、DigiCertのCTO ダン・ティンプソン(Dan Timpson)は述べています。

企業はコスト効率よく、こうしたソリューションをあらゆるスケールで展開できるようになります。
さらには、耐量子コンピューティングの導入がもたらす脅威に備えるソリューションやツールをIoTデバイスのメーカーに提供することが可能になります。
ゴールは、機密情報や高い価値のある資産を安全に保つことです。

「デジサート、Utimaco、マイクロソフト リサーチが試験の実施に成功したことにより、耐量子コンピューティングソリューション導入のための基礎的構成要素を実現しました。
こうしたソリューションを使い、IoTメーカーと他の大手企業は、今後耐量子コンピュータの導入がもたらす脅威に対して十分に備えた製品の導入や開発が可能になります」と
UtimacoのCTO、Dr. ソルステン・グレカー(Thorsten Groetker)は述べました。

著名なエンジニアであり、マイクロソフト リサーチのセキュリティ・アンド・クリプトグラフィ・グループのトップであるブライアン・ラマッキア(Brian LaMacchia)は
「マイクロソフト リサーチはデジサートとUtimacoと共に、企業が耐量子コンピュータ暗号に移行し、それを利用する近未来を見据え、
耐量子コンピュータ暗号アルゴリズム、プロトコルおよびソリューションの開発を現在行っています。
このソリューションが暗号的に確かであることを実証する試みは、未来のセキュリティの脅威に対し、IoTデバイスを保護する費用がかさみ、拡張性の無いセキュリティの実装を避けたいという企業の役に立ちます」と語っています。

Utimacoについて
Utimaco は、アーヘン市(ドイツ)とカリフォルニア州キャンベル(米国)に本拠を置くITセキュリティソリューションの国際的プロバイダーです。
Utimacoは、規制分野の通信プロバイダー向けにハードウェアのセキュリティモジュールとコンプライアンスのソリューションを開発しています。
Utimacoは、両技術セグメントでは世界トップメーカーの1つです。220人を超える従業員が、人、アイディア、データの保護を行い、
デジタル経済への信頼構築をするという当社のゴールにコミットしています。
お客様や取引先からは、信頼と長期投資のセキュリティソリューションについて高い評価を頂いています。Utimacoと言えば、つとに知られた製品の品質、使いやすいソフトウェア、
優れたサポート、市場の要求を実際に満足する製品の代名詞です。詳しくはwww.utimaco.comをご覧ください。

デジサート(DigiCert、Inc.)について
米デジサート・インク( 本社:ユタ州リーハイ、代表者:ジョン・メリル(John Merrill)、CEO、非公開企業)は、認証及び暗号化を提供する、
拡張性高いPKIソリューションのグローバルリーダーです。
グローバル2,000企業を含む、最も革新的な企業の殆どが、自身のWebサーバやIoTデバイスの認証、及び暗号化に、デジサートの卓越した製品を選択しています。
デジサートは、その認証ライフサイクル・マネジメント・プラットフォーム、CertCentralにより、いかなる規模のPKI導入にも対応できる、
SSL/TLS, 及びその他の電子認証方式をサポートしています。
デジサートは、そのエンタープライズ・グレードのマネジメント・プラットフォーム、迅速で博識な顧客サポート、及び市場を牽引する成長により、数々の賞を受賞しています。
最近のデジサートに関するニュースや情報は、デジサートのwebサイト、
www.digicert.co.jp/press/もしくは@digicert(英語)をご覧下さい。

※本プレスリリースは、2019年2月12日に米国ユタ州リーハイで配信されたプレスリリースの抄訳です。