2019年2月12日

エレクトロニクスとメカニカルの製造プロセスを一変させるスマートな製造機能を提供する新しいCamstar Electronics Suiteソフトウェアを発表

  • シーメンスのCamstarとメンター・グラフィックスのValorの製造実行機能を統合した単一のソフトウェア・ソリューション
  • シーメンスのスマートなエレクトロニクス製造機能を統合し、設計から製造までデジタル・スレッドを拡張
  • メカトロニクス製造プロセスのデータをリアルタイムに収集して、継続的な品質改善を支援

シーメンスは本日、革新的なエレクトロニクス用製造実行システム(MES)であるCamstar(TM) Electronics Suiteソフトウェアをリリースしました。集積回路(IC)製造向けのプラットフォームを基盤とし、構成・拡張が可能なパワフルなこのMESソリューションは、プリント基板(PCB)実装、およびボックスビルドのトレーサビリティ要件への適合、効率性向上、そして、製造機械および生産ラインを直接IoT接続した製造オペレーションの制御を可能にします。Camstar Electronics Suiteは、シーメンスのデジタル・イノベーション・プラットフォーム上で展開し、Industrie 4.0に準じたエレクトロニクス・メーカーのデジタライゼーション戦略を進展させる真のデジタル・スレッドを構築します。エンジニアリングからショップフロアまでクローズドループとして設計変更への迅速な対応を可能にすることで、製品化を速め、製造の複雑さを取り除き、製造ライフサイクル全体の品質を向上させることができます。

ARC Advisory GroupのデジタライゼーションおよびIoT担当バイスプレジデントのGreg Gorbach氏は、「シーメンスはエレクトロニクス・メーカーの業務効率を改善するためにCamstarを買収して大きなステップを踏み出しましたが、今回、メンター・グラフィックスのValor(TM)エレクトロニクス製造ソリューションの機能も組み込んだことで、プリント基板、機械部品、ボックスビルドの製造の生産性、スループット、品質を新たなレベルへと押し上げました。Camstar Electronics Suiteは、メンター・グラフィックスのValorのエッジデータ収集技術を搭載し、さらにTeamcenterと緊密に統合して強固なデジタル・ツインとデジタル・スレッドをサポートするため、エレクトロニクス業界のユーザーは設計変更に迅速に適応でき、また専用の製造機械/生産ラインとの直接的な接続により生産性を向上させることができます」と述べています。

シーメンスPLMソフトウェアは、デジタル・イノベーション・プラットフォームをより一層し、強固なデジタル・ツインによる新しい展開方法を追求し続けています。今回、シーメンスの製造オペレーション管理(MOM)ソフトウェアとメンター・グラフィックスのテクノロジーの統合により、メカトロニクス製造プロセスをカバーする完全なエンド・ツー・エンド・ソリューションを提供します。このCamstar Electronics Suiteは、統合デジタル・スレッドを介して、製品ライフサイクル管理(PLM)、エンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)、ショップフロア実行との間の製品データとビジネスデータのシームレスなフローを活性化して、迅速で効率的な変更サイクルを作ります。この単一のデータソースを使用して、製造部門から設計部門やエンジニアリング部門へのクローズドループのフィードバックが可能となり、品質レベルを向上し、新製品の開発期間と市場参入期間の短縮が可能となります。

テクノロジーの開発におけるシーメンスの強みは、自社のイノベーション技術を早期に導入して効果を測れる高度な運用工場を所有していることです。シーメンスのフュルト工場のMESプロジェクト・リーダーであるHermann Krausは、「Camstar Electronics Suiteは、相互接続されていない従来型のツール・セットはもちろんのこと、カスタム統合されたツールでさえ実現不可能な高いレベルの価値をもたらします。さらにValorのIoTデータ収集機能が搭載されているため、組立ラインへの導入も実に簡単でした。先日、導入の第一ステップを終え、Valor Material Managementで材料フローを最適化しました。今は第二ステップに進んでおり、すべてのプロセスをカバーし、PLMとERPを統合して、真にワンストップのエレクトロニクス製造管理ソリューションを構築しているところです」と述べています。

シーメンスPLMソフトウェアの製造オペレーション管理担当シニア・バイスプレジデントのRene Wolfは、「メンター・グラフィックスのValorテクノロジーを組み込んだCamstar Electronics Suiteの投入により、シーメンスはエレクトロニクス業界での地位を高め、業界のトレンドセッターとしてリーダーシップをさらに強化していきます。エレクトロニクス企業の成功可否がマスカスタマイゼーションと迅速な市場投入によって決まる今の時代、製造プロセスは、製品要件の目まぐるしい変更に順応できる柔軟性とスマートさを備え、生産効率を最適化し、製品の品質全体を向上させるものでなければなりません。新製品のCamstar Electronics Suiteはまさに業界にイノベーションを巻き起こします」と述べています。

シーメンスPLMソフトウェアについて
シーメンスPLMソフトウェアは、シーメンスデジタルファクトリー事業本部のビジネスユニットです。製造業がイノベーションを実現するための新たな機会を創出し、産業のデジタル変革を牽引するソフトウェア・ソリューションを提供して世界をリードするグローバル・プロバイダーです。米国テキサス州プラノを本拠地とし、これまで世界140,000社以上のお客さまにサービスを提供しています。シーメンスPLMソフトウェアは、あらゆる規模のお客様と協働して、アイデアの実現方法、製品の実現方法、稼働中の製品や設備資産の有効活用と状況把握の方法を変革できるよう支援しています。シーメンスPLMソフトウェアの製品やサービスに関する詳細は www.siemens.com/plmにてご覧いただけます。

シーメンスAG について
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年以上もの間、卓越したエンジニアリングとイノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業であり続けています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に世界中で事業を展開しています。シーメンスはエネルギー効率に優れた省資源技術を世界でもっとも多く提供している企業のひとつであり、海洋風力発電の建造では世界一、コンバインドサイクル発電では主要サプライヤー、送電ソリューションでは大手プロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションのパイオニアです。さらにシーメンスは、コンピューター断層撮影や磁気共鳴画像診断システムなどの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、また臨床診断および臨床情報技術のリーダーでもあります。2017年9月30日を期末とする2017年度における売上は830億ユーロ、営業利益は62億ユーロでした。2017年9月末現在の全世界の社員数は377,000人です。シーメンスに関する詳細は www.siemens.comにてご覧いただけます。

注意:Siemens、SiemensのロゴおよびSimatic ITは、Siemens AGの商標または登録商標です。
TeamcenterおよびCamstarは米国およびその他の国におけるSiemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。ValorはMentor Graphics Corporationの商標または登録商標です。その他の商標、登録商標、サービス・マークはそれぞれ各所有者に帰属します。

この資料は2019年1月30日に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催のIPC APEXで発表されたプレスリリースを翻訳したものです。