2021年5月31日

Aruba、業界初のエンタープライズ・グレード Wi-Fi 6Eソリューションを発表

6GHz帯を利用できるArubaの新しい Wi-Fi 6Eアクセス・ポイントは、高性能、低遅延、高速データレートを実現し、広帯域アプリケーションやユースケースを強力にサポート

Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company (NYSE: HPE、以下Aruba) は本日、業界初のエンタープライズ・グレード Wi-Fi 6Eソリューションとなる最初の製品、Aruba 630シリーズ キャンパス・アクセス・ポイント (AP) AP-635 を発表しました。Wi-Fi テクノロジーの最新イノベーションである Wi-Fi 6Eとは、6GHz帯で動作する Wi-Fi 機器を指します。2020年4月、米連邦通信委員会 (FCC) は、過去約20年間で最大の Wi-Fiキャパシティ拡大につながる同帯域を米国内で免許不要で利用できるよう開放しました。6GHz帯の開放により、Wi-Fiに使用できる RF スペクトルが 2 倍以上になるため、電波混雑の緩和、チャネルの拡大、より高速な接続が実現され、あらゆる業界に多彩なイノベーションの可能性を広げます。FCC による 6GHz 帯開放決定後、さらに39か国 (13 億人以上の人口に相当) が Wi-Fi 6E 用に利用できる6GHz 帯域を開放しています。(出典: Wi-Fi Alliance)  (*日本語版追記:日本国内においては未採用ながら、早期周波数割り当てに向け総務省を中心に検討が進んでいます)

企業では帯域幅を大量に必要とする動画利用が活発化しています。さらに、ネットワーク接続されるクライアントや IoT デバイスの増加に対する対応や、加速するクラウドへの移行とも相まってWi-Fi の需要は高まる一方です。無線ネットワークのサブスクリプションが過剰となる結果、アプリケーションのパフォーマンスが低下します。今日多くの企業で生じているこうした状況は、全てのネットワークユーザーのエクスペリエンスに悪影響を与えて生産性を低下させ、デジタル化やイノベーションの阻害要因となります。

Wi-Fi Alliance (WFA) の マーケティング担当シニア・バイス・プレジデントのケヴィン・ロビンソン氏は次のように述べています。「高速で安定した接続への要求が急激に高まる中、Wi-Fi 6E は、きわめて幅広い160MHz幅で最大7チャネル利用でき、6GHz帯の混雑していない帯域を使用して、これまでにないマルチギガビット、高速、高スループット、低遅延のネットワーク接続を実現します。これにより、イノベーションが促進され、魅力的な新しいサービスが続々と登場してくるはずです。Aruba のような初期からの WFA メンバーがWi-Fi 6Eソリューションの市場投入を率先して進めてくれるおかげで、さまざまな組織におけるビデオ会議、遠隔医療、遠隔教育などきわめて重要な活動をより強力にサポートできるようになることを心から嬉しく思います」

市場調査会社650 Group社によれば、Wi-Fi 6E は今後数年間で急速に普及し、2022年には3億 5000万台以上の 6GHz対応機器が市場に投入されるとのことです。同社では、2022 年に Wi-Fi 6E 対応の企業 AP の台数が 200%以上増加するとも予想しています。

新しい Aruba Wi-Fi 6Eソリューションは、エッジの統合、自動化、およびセキュリティ保護を目的に設計された業界初の AI 搭載クラウド・ネイティブ・プラットフォーム、Aruba ESP (Edge サービス・プラットフォーム) を構成する主要な要素です。ネットワークに生じうる様々な問題や不具合を、事前にエッジで予測して解決できる Aruba ESPは、AIOps、ゼロトラスト・ネットワーク・セキュリティ、そしてキャンパスからブランチまで全てのインフラストラクチャを統合する機能等を全て搭載し、自動化するオールインワン・プラットフォームです。Aruba ESPを利用することで、ドメイン全体のデータ分析、SLAの追跡、異常の特定、自己最適化を不断に継続しながら、ネットワーク上の未知のデバイスを監視、特定してセキュリティ保護を行うことができます。

Aruba の新しいWi-Fi 6E製品を利用すれば、組織は、キャパシティの増加、6GHz帯の広範なチャネル、信号干渉の大幅な減少、3.9Gbpsの最大集約スループットなどの大きなメリットを享受し、高解像度ビデオ、次世代ユニファイド・コミュニケーション、AR/VR (拡張現実/仮想現実)、IoT、クラウドなど高帯域幅、低遅延が要求されるサービスやアプリケーションをストレスなく活用できるようになります。さらに、5GHz帯と6GHz帯の間の干渉を最小限に抑える新しいウルトラ・トライバンド・フィルタリング機能により、新しい周波数帯をまさしく最大限まで活用できます。

チャップマン大学ネットワーク・マネージャー兼エンタープライズ・アーキテクトのマイク・ファーガソン氏は、次のように述べています。「デジタル・トランスフォーメーションを推進していく中、私たちは IoT デバイスをネットワークに絶え間なく追加し続け、主要なネットワークもイーサネットから Wi-Fiに移行しています。学生、教授、職員のために、hyflex学習やエンターテイメント用に限らず、ストリーミング・ビデオ、ビデオ・コミュニケーション、AR/VR などを高度な研究活動をも支える常時無停止の広帯域アプリケーションの増加に対応することが求められています。ArubaのWi-Fi 6E AP を導入したことで、短期的なニーズを満たせただけでなく、一層の高度化につなげる余地ができたと確信しています。すべてのユーザーが満足し、本学の競争力を高めながら、ネットワーク更新のライフサイクルを 50% 延長することができるでしょう」

Aruba 630 シリーズ アクセス・ポイントの主要な機能

  • 2.4GHz、5GHz、6GHzの3つの周波数帯全てに対応、最大データレート3.9Gbps、干渉を最小限に抑えるウルトラ・トライバンド・フィルタリング機能
  • 6GHz 帯の最大7つの 160MHzチャネルで、高精細動画やAR/VRなど低遅延、広帯域が要求されるアプリケーションをより強力にサポート
  • IEEE 802.3at規格による既存PoE 電源に対応しているため、使用中の電源をそのまま利用可能
  • WPA3とEnhanced Openによる高度なセキュリティで、パスワードとデータの保護を強化
  • 1 ~ 2.5Gbpsの HPE Smart Rate Ethernetポートを2基搭載した柔軟なフェイルオーバーにより、データと電源の両方で1つのポートから別のポートへの真のヒットレス・フェイルオーバーを実現
  • アプリケーション・アシュアランスにより無線リソースを動的に割り当てて調整することで、遅延に敏感で広帯域を使用するアプリケーションの厳しいパフォーマンス要件を保証
  • クラウド、コントローラー、コントローラーレスの各モードで、キャンパス、ブランチ、リモートの各環境に対応

世界最大級の航空会社を含む航空宇宙/防衛産業向けに先進テクノロジーを提供する大手グローバル・プロバイダーであるAstronics CSC社 社長のマイク・キューン氏は次のように述べています。「自宅にいるときも世界中を旅しているときも、ユビキタスな無線接続に対する消費者の欲求は尽きることがありません。当社はArubaのWi-Fi 6E APを導入したことで、お客様に、より高性能で安全な新しい無線エクスペリエンスを体感いただける魅力的で独創的なソリューションを提供できるようになったことをたいへん嬉しく思います」

Aruba, a Hewlett Packard Enterprise companyのバイス・プレジデント兼ワイヤレス最高技術責任者であるチャック・ルカシェフスキーは次のように述べています。「Arubaは、Wi-Fiイノベーションで20年間にわたってリーダーシップを発揮してきました。そしてそれは、お客様が組織の目標を追求し、それを超えるために必要な、信頼性が高く、高速で、大容量のセキュアな接続性を提供するという揺るぎないコミットメントに支えられています。2016年以来、当社は、世界中で6GHzが開放されるきっかけとなった提言の取り組みを後押ししてきました。こうした背景のもと当社はエンタープライズ・グレードのWi-Fi 6Eソリューションを市場に投入する最初のベンダーとなり、6GHzがもたらす大幅なキャパシティ増加の恩恵をお客様が享受されることを誇りに思います」

米国における販売開始時期
Aruba 630シリーズAP は、米国では2021年第3四半期に一般提供開始の予定です。
日本国内での販売時期は未定です。

*本デバイスは、米連邦通信委員会の規則で定められた認可を受けていません。本デバイスは、認可を受ける前に販売やリースのために提供されることはなく、また、販売やリースを行うこともできません。

Aruba, a Hewlett Packard Enterprise companyについて
Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company は、AI を活用してネットワークを自動化し、データを駆使してビジネスの成果へと結実させる、セキュアでインテリジェントなエッジ・ツー・クラウド・ネットワーキング・ソリューションのグローバル・リーダーです。Aruba ESP (エッジ・サービス・プラットフォーム) とas a Serviceオプションにより、有線/無線 LAN、WAN のあらゆる要望に応えながら、キャンパス、ブランチ、データセンター、在宅勤務環境における接続性、セキュリティ、および財務の要件を満たすクラウドネイティブなアプローチを提供しています。

Arubaについての詳細は、http://www.arubanetworks.com/ja/をご覧ください。また、Airheads Social(http://community.arubanetworks.com)では、モビリティとAruba製品に関する最新の技術的討論を覧いただけます。

*本プレスリリースは米Aruba, a Hewlett Packard Enterprise companyが5月25日(現地時間)に発表したリリースの抄訳に、一部日本の情報を付記したものです。

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