2024年7月5日

Ansys、電気自動車の航続距離を向上させるConceptEVを発表

ConceptEVは電気自動車のパワートレイン開発を最適化し、航続距離とバッテリの充電時間を改善

ハイライト

  • Ansys ConceptEV™は、自動車のコンセプト設計段階向けに開発されたSaaS(Software-as-a-Service)ソリューションであり、バッテリ、インバータ、モータ、トランスミッションを含む電気自動車(EV)のパワートレインアーキテクチャとコンポーネントの同時最適化を実現
  • このソリューションは既存のシミュレーションワークフローを補完し、システムおよびコンポーネントの設計エンジニアリングチームが、要件に接続された共有システムモデル上で共同作業することが可能に

Ansys(NASDAQ:ANSS)は本日、同社初のSaaS型クラウドネイティブ製品であるAnsys ConceptEVの提供を発表しました。このソリューションにより、コンポーネントエンジニアとシステムエンジニアは、モデルベースのアプローチを通じてEVパワートレインのコンセプト設計に共同で取り組むことができるようになります。これにより、EVの航続距離とバッテリの充電時間の改善、開発コストの削減、市場投入までの時間の短縮に向けた設計の早期決定が容易になります。

EVパワートレインは、バッテリ、インバータ、モータ、トランスミッションなどの中核機能部品で構成される複雑なシステムです。最も効率的なパワートレインを開発するには、コンポーネントを個別にではなく、システムの一部として設計および最適化する必要があります。EVの航続距離と効率を向上させながらコストを削減するには、システムレベルの設計アプローチが極めて重要です。

【上図】WLTPドライブサイクルにおけるデュアルモータEVパワートレインのパフォーマンスをシミュレーションし、予測される航続距離とエネルギー効率を示します

ConceptEVは、コンポーネント設計をシステムレベルの要件にリンクさせることができる、他に類を見ないアクセシブルなソリューションです。仕様およびコンポーネントの設計変更は簡単に実行でき、トレーサビリティも確保されているため、最適なパワートレイン設計のためにシステムのトレードオフを迅速に評価し、定量化することができます。モデルベースのアプローチにより、要件に対するシステム全体の迅速な解析が容易になり、エラーが減少し、時間とコストが節約され、開発プロセスの早い段階でよりスマートな意思決定が可能になります。

FluxSys LtdのTechnical DirectorであるJohn Reeve氏は、次のように述べています。
「Ansys ConceptEVは、電動パワートレイン業界にとって重要な進歩を約束します。個々のサブシステムではなく、パワートレイン全体の最適化に注力することで、生産性が向上し、イノベーションが加速します。ConceptEVは、親しみやすく、コラボレーションが可能で、スケーラブルであり、高性能なEVパワートレインシステムに対する需要の高まりに対応するのに役立ちます」

AnsysのSenior Vice President of ProductsであるShane Emswilerは、次のように述べています。
「ConceptEVは従来のEVパワートレインのワークフローを覆し、お客様がよりロバストでデータ主導の結果を追求できるようにします。このソリューションは、イノベーションを促進するためのコラボレーションと知識の共有を促進するオープンな環境で、部門を超えたチームを結集します。パワートレインは車両性能の心臓部であるため、その設計を最適化し、軽量化、耐久性、コスト効率を高めるための適切なツールを持つことは非常に重要です」

Ansysについて
当社のミッション: 人類の進歩を促進するイノベーションに力を™
Ansysのシミュレーションは、ビジョナリーカンパニーが世界を変える革新的アイデアを、設計から現実のものにするために活用されています。50年以上にわたり、Ansysのソフトウェアは、様々な業界のイノベーターがシミュレーションの予測能力を活用して、限界を越えることを可能にしてきました。持続可能な輸送手段から高度な半導体まで、衛星システムから救命医療機器まで、Ansysは人類の進歩における次なる大きな飛躍の原動力となります。

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※本プレスリリースは、米Ansys Inc.が2024年6月20日(現地時間)に発表したリリースの抄訳です

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