日本の国立研究機関が、Ansysの材料データ管理ソリューションを採用し、高効率な優れた航空機エンジン開発のための環境に優しい材料データベースを開発
ハイライト
- 国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)が航空機用エンジンのエネルギー効率と熱効率の両方を向上させ、 CO2排出量を削減するための耐熱材料開発・評価システム基盤としてAnsysの材料ソリューション「Granta MI」を活用
- NIMSはAnsysの材料データ管理ソフトウェアを基盤に、新材料の開発、応用のためのデータベースを構築
ペンシルベニア州ピッツバーグ、2023年6月15日 – Ansys (NASDAQ:ANSS) は、日本の国立研究開発法人物質・材料研究機構(以下、NIMS)が開発を推進している日本の航空機関連産業向けにサステナブルな材料のデータベースのシステム基盤としてAnsysの材料データ管理ソフトウェアAnsys® Granta MI™を採用しました。このデータベースは環境に優しい材料に関する情報のデータベースとして、国内のエンジニアや設計者が次世代のジェットエンジンを開発する際に、よりクリーンでスマートな部材の選定を支援します。
気候変動に対する懸念が世界的に高まり続ける中、航空業界では業界をけん引する多くの企業が、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロ化(ネットゼロ)を公約しています。この取り組みを支援するため、NIMSはエネルギー効率と熱効率の両方を向上させてCO2排出量を削減する耐熱材料の調査・研究にAnsysの材料データ管理ソリューションを活用しています。NIMSは公益社団法人日本ガスタービン学会(GTSJ)と協力して、このデータを使ってデータベースを作成し、日本の航空機メーカーにサステナブルな材料に関する情報が全て揃う、ワンストップの国内データベースを提供していく予定です。データベースは、新たな材料の使用に際して必要になる国際的なコンプライアンスや諸手続きに要する時間やコストの削減にも役立ちます。
NIMS 超耐熱材料グループ グループリーダー、川岸 京子氏は次のように述べています。
「NIMSでは、Ansysのソリューションを活用しながら、国内メーカー向けに、国内の航空機エンジン開発に適合したよりサステナブルなコンポーネントを統合した貴重なデータベースの開発に着手しました。この取り組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けた国家プロジェクト『航空機エンジン向け材料開発・評価システム基盤整備事業』で得られる成果をもとに進められるものです。今後、信頼性の高い純国産エンジン部品の製造を支援し、世界の航空機エンジン市場における地位強化を図っていきます」
NIMSのデータベースは、金属、ポリマー、複合材料、コーティング剤のほか、電磁波、医療用および航空宇宙材料など4,000以上の市販エンジニアリング材料の包括的かつ比較可能なデータも提供する材料データ管理ソリューションAnsys® Granta MI™の様々な経験、蓄積も活用しながら構築されていく予定です。
Ansysの ワールドワイドセールス&カスタマーエクセレンス部門シニアバイスプレジデント、Walt Hearnは次のように述べています。
「航空業界はネットゼロの実現に向けた取り組みを加速させており、各社は持続可能な目標を達成するための新たなソリューションを模索しています。Ansysの材料ソリューションを採用することによって、NIMSは日本の航空機メーカーの材料選定プロセスを効率化すると同時に、よりスマートでクリーンな材料にアクセスできるようにします。こうした積極的な取り組みによって、私たちはより持続可能な未来に近づくことができます」
NIMSの材料データベースは、4,000を超える市販のエンジニアリング材料に関する包括的で比較可能なデータを提供するAnsys Granta MI の知見を活用して構築される
■Ansysについて
Ansysのシミュレーションは、ビジョナリーカンパニーが世界を変える革新的アイディアを、設計から現実のものにするために活用されています。50年以上にわたり、Ansysのソフトウェアは、様々な業界のイノベーターがシミュレーションの予測能力を活用して、限界を越えることを可能にしてきました。持続可能な輸送手段から高度な半導体まで、衛星システムから救命医療機器まで、Ansysは人類の進歩における次なる大きな飛躍の原動力となります。
確信をもって飛躍へ
1970年に設立されたAnsysは、本社を米国のペンシルベニア州ピッツバーグ南部に置いています。詳細は、 www.ansys.com/ja-jp をご覧ください。
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